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補正用伊達締め「すずろベルトワイド」を使ってみた

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「補正をしつつ着崩れを防止し、楽に過ごせる」といわれている幅広のメッシュベルトを試してみました。

メッシュベルトを胴に巻く?…昔の着付けでは考えられないような補正方法ですが、意外な使用感でした。

1.すずろベルトワイドとは

①もとは伊達締めから

「すずろベルト」はもとはマジックテープで着脱するメッシュの伊達締め幅のものだったようです。

伸縮性があり締め付けない着用感で人気があったので、振袖用の幅の広い帯にも対応し、補正もできるワイドサイズが生まれたようです。

以前のマジックテープタイプの伊達締めはゴム製が多く抵抗感が強かったので私は使用していませんでしたが、すずろベルトは素材がポリエステルとポリウレタンで着物にも優しい素材だということです。

すずろベルトの伊達締めはこちらで扱っています。

すずろベルトワイドはフリーサイズとショートタイプの2種類があり、私はショートを購入しました。
購入先はこちら

②井登美(いとみ)製

購入してから気付いたのですが、すずろベルトワイドは、便利な和装小物を作っている株式会社井登美(いとみ)のものでした。

井登美とは、明治41年創業の着物、和装小物、伝統工芸品を手掛ける京都の企業で、私も長年愛用しているグッズが多いです。

以下に挙げるのは私が愛用している井登美の和装小物です。

ヘチマのウエストパッドや前板は夏以外でも通年使用しています。

ヘチマのウエストパッド

ヘチマ帯枕

ヘチマ前板

これらの紹介記事はこちら

透湿防水足袋カバー

これも雨の日の必需品です。

紹介記事はこちら

興味本位で購入したすずろベルトワイド。期待感はまったくなかったのですが、井登美の商品ならもしかしたら使えるかも?…と思い始めました。

③用途・サイズ・素材・特長

用途

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「着付け・胸元補正・コスプレ」とあります。

コスプレ用? ……現代的な補正グッズであることがわかります。

 

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△パッケージに添えられた説明写真
肌襦袢の上に、このようにつけるらしいです。

サイズ

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これは「ワイド&ショート」なので全長85cm。巾は19.5cmです。

これより長いものは「フリーサイズ」で 全長100cm。巾は同じ19.5cm です。

 

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届いたときの包みの軽さに驚きました。

ネットの写真では腰痛ベルトみたいだったので、もっと重いものをイメージしていたからです。

量ってみたら95グラムでした。

素材

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ポリエステル90%・ポリウレタン10%

 

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ポリウレタンを特殊織りで表面に出るようにしたため、強力な滑り止め効果があるそうです。
(商品説明より)

特長(商品説明をまとめたもの)

  • 抜群の伸縮性で優しくフィット
  • ゴムを使用せずソフトな着けごこち
  • タテ・ヨコのズレが生じにくく、着崩れを防止
  • メッシュ調でムレにくい
  • ワンタッチ着脱
  • 硫化剤が含まれないので着物に安心(金箔や銀箔が変色しない)
  • 耐久性あり(1万回の伸縮テスト済み)

 

2.トルソーで確認

すずろベルトワイドを着用する前にトルソーで装着位置などを確認してみました。
目的によって位置を変えるほうが良さそうです。

①バスト補正の場合

ネットの評判では和装ブラジャーで胸を抑えていた人が使用し、ブラジャーの締め付けや肩紐の負担などから解放された、とありました。

バストを抑えることを目的とする場合は、脇の下ギリギリの高さで巻くのが良さそうです。

 

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肌襦袢(あしべおりの汗取り肌着)の上に着けました。

 

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脇の下ギリギリの位置でバストをおさえています。

この位置だとブラジャーなしでバストをおさえ、胸紐や伊達締めの締め付けを感じずに着物を着られそうです。(コーリンベルトの留め具があたるのもカバーできます)

②胴回りの補正

私は胸を抑えるというより胴回りの補正をしたいので、アンダーバストあたりに装着しようと思います。

 

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これだといつも使うウエストパッドがなくても補正ができ、さらに伊達締めや腰紐の位置までカバーできるので楽そうです。

 

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通常、私はあしべおり肌着+きものスリップ(薄いパット入り)を着るので、その上にすずろベルトワイドを着けることにしました。

 

3.使ってみて比較する

木綿のカジュアル着物と、トロンと柔らかいよそゆき着物で試してみました。

①木綿のきもの

生地の厚い弓浜絣での比較です。

カジュアル着物なので、長襦袢は絹ではなく、胴部分が木綿のうそつき襦袢を着用しています。

うそつき襦袢のほうが胸にいくらか厚みが出るので胸周りが貧相になりにくいので愛用しています。

すずろベルトワイド未使用

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今まで木綿着物の着付けに関してあまり意識していませんでしたが、過去の写真を見ると、帯の上にけっこうシワが寄っている(くぼみがある)ことがわかります。

すずろベルトワイド使用

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帯の上(左右の帯揚げあたり)のへこみが少なくなっています。

②やわらかもの

やわらかものの着物は長襦袢も絹の綸子で薄いことが多く、胸元が貧相になりがちでした。
過去の孫のお宮参りの写真です。

すずろベルトワイド未使用

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当日はママの着付けや赤ちゃんの世話もあり崩れやすいのかもしれませんが、それにしても胸のあたりがグチャッとしていました(^_^;)

すずろベルトワイド使用

今回はホテルでのディナーショーに着用しました。

 

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すずろベルトワイドを着用することで、帯の上の凹んだ感じがなくなりました。

ウエストパッドやヒップパッドなどは使用していないので、補正はきものスリップの薄いパットとすずろベルトワイドだけです。

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△着た直後

この日はボリビア独立200周年を祝うチャリティーディナーショーでした。

 

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△ディナーショー終了後、ボリビアのダンサーを囲んで

10時間以上着ていましたが、着崩れがなく着心地は良好でした。

着用感

すずろベルトワイドは「巻いている」実感はありますが、窮屈さや苦しさ、硬さは感じません。
きつめの和装ブラジャーを着けていた方には、それを省くことでかえって楽に感じるのではないでしょうか。
ただし、きつく巻きすぎないことが重要かと思います。

歌舞伎や能、音楽会など長時間座ったまま動かない状態での着用感は今後確かめてみたいと思います。

また、メッシュ調なので夏にも使えるということですが、まだ未経験でなんとも言えません。
(ポリエステルをお腹に巻くのは絶対暑いはずですが…)

長襦袢の上でもいいらしい

今回購入したAmazonのネットショップ「和ごころきもの屋」で、商品説明として次のように書かれていました。

和装の際のお薦めの使い方は長襦袢に使う事! ベルトの両面が滑り止めとなっており、この上から着物を着る事で着物がつるつる滑らずブレを抑えてくれます♪ 着付けもより簡単になりますよ。

私は絹の長襦袢の上に幅広のベルトを巻くことにまだ抵抗があるのですが、きものが滑らずブレを抑えるという点は良いかもしれません。

いずれ試してみたいと思います。

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