――ストッキングインナーとは
寒い季節、私は肌襦袢の下に薄いインナーを着ることがあります。
それは着物用ではなく、洋服用のごく薄い肌着です。
ストッキングの素材でできているので、ストッキングインナーとも言われています。
私がきものを着る時に寒さを感じるのは、首と袖口です。
衿元はショールで防寒し、袖口からの冷気はこのインナーで防いでいます。
以前はナイガイ製のものを着ていましたが、今は販売されていない為、
今回は最近購入したDHCの商品をご紹介します。
1.ストッキングインナーを購入
ストッキングインナー(8分袖)
1265円(税込)です。
Lサイズを購入しました。
以前着ていたナイガイ製はMサイズでしたが、
肌への密着性が高く着脱が少し窮屈だったからです。
着物は襦袢やきもの、伊達締めや帯……と体に何枚も重ねてゆくので、
下着が体に密着しすぎない方が楽です。
ですから、きもの用としてLサイズにしてみました。
袋から出しました。
以下のような特徴があります。
①身丈は67cm。かなり丈長です
②袖部分は伸びないように編み方を変えてあります
③襟ぐりは大きく、下からの着用も楽そうです
④材質にポリプロピレンを使用している
ナイロン60%、ポリプロピレン40%。
商品説明によると、
「これまでスポーツや登山などの専門分野で使われてきた防寒素材、
ポリプロピレンをインナー用に開発。驚くほどのあたたかさと軽さ」
とのことです。
⑤柔らかでよく伸びる
片手で簡単に広げられるほど伸びが良いです。
以前着ていたものは、ナイロンと綿の混紡で、両手で引っ張ると伸びる感じでした。
2.着用してみる
I. 裾の処理
身丈67cmは、私にとってはお尻が隠れるくらいの丈。
ユニクロのヒートテックインナーがLサイズで58cmですから、
一般的なインナーより10cmほど長いことがわかります。
そのまま伸ばして着ると裾よけや長襦袢と重なり、ゴロゴロする恐れもあります。
それゆえ、このように裾を思い切り折り返し、その上に肌襦袢を着ました。
折り返した部分がウエストの補正に一役買ってくれました。
そして、折り返すことによりお腹周りの重なりがなくなり、すっきり着ることができました。
II. 袖口の処理
袖は8分袖なので、そのままでは手を挙げると見えてしまいます。
そこで、編み目の違う部分から折り上げて袖口を隠しました。
袖口ゴムの圧迫感はなく、落ちて来ることもありません。
又、薄いので袖をたくしあげても外に響いたりきつく感じることもありませんでした。
ストッキングインナーには半袖もあるのに、
なぜあえて8分袖にしたかというと、
冷たい風が吹く外を歩く時は「こっそり下ろして防寒ができるから」です。
寒がりの私にはこの点が重要なポイントなのです。
III. 実際に着用して
インナーを着用してきものを着ました。
いつもと変わりはなく、インナーを着ていることを忘れる感じでした。
ただ、この日は夜がとても寒かったので、帰り道はしっかり袖を下ろして歩きました!
3.ストッキングインナーの問題点
このインナーの難点は、引っ掛かりができることです。
2回の着用後確認したら、
パンティストッキングによく見られるような引っ掛かりが3箇所出来ていました。
商品説明にも
「生地の特性上、引っ掛かりが生じやすく、
生地糸の飛び出しやホツレが起こる可能性がございます。」
とあります。
確かにパンティーストッキングは消耗品なので、
同じ素材のインナーも消耗品と考えるのが妥当なのでしょうか。
表に見えるものではないので、引っ掛かりがそれほど気にはなりませんが、糸が長く出て来てしまったら取り替え時かもしれません。
4.感想
2回洗濯した後のインナーです。
縮みや伸びはなく、サイズは着用前と変わりませんでした。
そして着心地は良好。
裾を折ったことで、お腹周りの煩わしさがなくなりました。
柔らかい感触でゆったりフィットする点も評価したいと思います。
引っ掛かりは気をつけていてもできてしまいそうなので、
今後は何枚か予備を用意しておこうと思いました。
小さくなるので収納に場所を取ることはなさそうです。