2月は1月同様の寒い日もありますが、梅が開花する頃には春の気配を感じるようになり、着たいと思う着物も変わってきます。
今日は2月の着物(カジュアル中心)と、合わせて防寒対策のまとめもお伝えします。
過去の写真を見ると、2月の着物には次の2つのポイントがありました。
- 暖かいもの
- 春を感じさせるもの
2月は寒さ対策をしながら「春」というキーワードで着物を選んでいたようです。
1.暖かいもの
2月前半は冷え込みの厳しい日が多いので、寒がりの私はまず暖かい物を選びます。
①紬
紬の着物、特に結城紬に代表される真綿の紬はふっくらとした風合いで暖かいので、1~2月のお出かけに頻繁に登場します。
紅花紬も手引の真綿糸が使われています。
②帯揚
帯揚はわずかな部分しか見えませんが、実際は背中から前にまわして結んでいるので、縮緬や絞りの帯揚は意外に暖かさを感じることができます。
△小紋に織帯、絞りの帯揚(振袖の帯揚と違い、ここでの絞りはカジュアルな使い方です)
③羽織
昭和頃までは、1~2月の羽織の上にはコートを着るのが当たり前でした。(室内も寒かったため)
今は重ね着をする人は少なくなり、私も羽織に大判ストールだけで出かけることが多くなりました。
2.春を感じさせるもの
2月の中旬以降は梅の花便りが聞かれ、心浮き立つ頃となります。
この頃になると冬にはあまり使わなかった白っぽいものや、ピンク系のものを組み合わせて春を先取りしています。
①ピンクや白を取り入れる
*地紙…扇面の骨が無い部分(扇に仕立てる前の紙)
帯締めのピンクは面積が少ないので取り入れやすいです。
梅に合わせた取り合わせをしました。
②花の模様
麻の葉模様の帯ですが、ポップな花柄のイメージで着用しています。
小花模様の着物で、帯は波に千鳥です。
③桃の節句
姉様人形は桃の節句と関係はないですが、女の子の遊びとしてのイメージで着用しています。
縮緬地に貝の刺繍(絽刺し)の帯で、「貝合せ文様」ではなく「みる貝文様」*です。
「貝合せ文様」は雛祭りにふさわしい文様ですが、貝つながりでこの帯も2月に着用しています。
*みる貝文様…現代ではあまり馴染みがない文様ですが、みる(海松)貝文様についてはこちらで取り上げています。
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3.2月の防寒対策
東京の1月は、西高東低の冬型の 気圧配置が持続してお天気の良い日が多いですが、2月になると周期的に天気が崩れ、寒気が入ると雪になることもあります。
ですから防寒対策は1月に引き続き必要になります。
私が実践している対策をまとめてみます。
①足
使っているもの
- 防寒用ステテコまたはシルクレギンス
- 足袋インナー
- 足袋+靴下用カイロ+撥水足袋カバー
補足
- シルクレギンスは以前購入したものを使用しており、現在同じものがありません。
- 防寒用ステテコの場合、ステテコの裾と足袋の間は素足が出ることになります。
- 撥水足袋カバーや足袋カバーは化繊なので、ホコリの吸着は綿の足袋より多いです。
②腕
劇場や美術館、レストランなどに行く場合は長袖下着は着ずにアームウォーマー+手袋で済ませることが多いです。(暖房が効いているため)
アームウォーマーはサッと着脱できる点が便利です。
③肌着
観光などで屋外を歩く場合は長袖下着が必要です。
肌のかさつきやかゆみなどが気にならない方はヒートテックなどの化繊でも良いですが、着物は肌着の上に重ね着をするため、密着度が高くなり、化繊は蒸れやすい点が要注意です。
私は洋服の下にはヒートテックを着ることもありますが、着物の場合は必ず綿100%の長袖肌着を着ています。
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補足
- 首元がつまったデザインのインナーは後ろの衿から見えてしまうので、背中が開いているインナーを選ぶことが重要です。
- 着物は首元が開いているのでストールやマフラーは必需品です。薄くても良いので、首から肩全体を覆うことができる大きめのものが良いと思います。
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立春を迎えてもまだまだ寒いですね。
寒さ対策を上手にしながら、春らしい装いを楽しんでみてください。
過去の記事はこちら
重なる部分がありますが、細かく紹介しています。
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