「端午の節句」コーデ ~御召しの付下げにアンティークの刺繍帯~

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前回ご紹介した引き抜き帯は、つづれ織りに華やかな刺繍を施したものでした。

端午の節句を控え、花菖蒲の部分を出して締めてみました。お太鼓には軍配も刺繍されています。

このアンティーク帯に合わせる着物として選んだのは御召(おめし)です。

 

1.御召(おめし)の付け下げに端午の節句帯

①無地に近い着物で帯を際立たせる

今回の装いの主役は帯です。

 

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△太刀と花菖蒲の刺繍部分

端午の節句の帯にどのような着物を合わせるか悩みましたが、付下げ小紋にしました。

 

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御召(おめし)の付下げ小紋です。

肩、袖、裾にわずかに柄があるだけなので、付下げというより小紋の感覚で着ています。

 

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お太鼓は菊と軍配、タレは若菜かごと若松が僅かに見えます。

本来ならタレも菊の刺繍が出るのですが、そうすると菊の印象が強すぎると思い、あえて裏側を出してみました。

 

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後ろからも無地の着物のようで、帯の主張が強いと思います。

②御召とは

御召縮緬(おめしちりめん)ともいい、先染めの糸を用いた平織りの織物で縮緬の一種です。

徳川十一代将軍の徳川家斉が好んだところから「御召」の名があるそうです。

御召にはシボがあるので、柔らかものと紬の中間のような着心地です。

その着やすさから、戦後の一時期 大流行し、私の母も昭和20~30年代によく着ていたようです。

 

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△御召の拡大

御召は縮緬といっても冬に着たくなるような暖かさや柔らかさはありません。

私が感じる御召の特長

  • ふつうの縮緬よりもコシがつよい
  • 紬よりしっとりと馴染む
  • しゃり感と独特の風合いがある
  • 皺になりにくい
  • 着崩れしにくい
  • 裾さばきがよい

御召は先染めなので「柔らかもの」ではありますが、紬感覚で着られる気軽さがあるようです。

③葵の文様

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着物には控えめに葵の模様が描かれています。

若い時に着ていた無地の御召をリメイクしたもので、

模様が薄く感じられるのは、染めたあとに直接模様を描いたからです。

 

染め直しに関する記事はこちらです。

続・無地のきものを小紋にリメイク その1

昨年に続き、若い頃のきものをリメイクした例をご紹介します。

続きを見る

着物と帯のどちらも植物文様ですが、この着物の柄は主張が少ないので、帯の引き立て役として選びました。

ちなみに葵は植物的には5、6月ですが、葵柄は吉祥文様なので季節は問いません。

④帯揚げと帯締めなど

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私は通常帯揚げと帯締めは違う色を選びますが、今回は帯の刺繍を主役にするために、どちらも花菖蒲の刺繍糸と似た色で合わせてみました。

 

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草履は着物の文様に合わせて黄色のエナメル(模様付き)にしました。

戦前のものとは思えない鮮やかな色の刺繍帯は、初夏の日差しによく映えているように感じました。

 

2.引き抜き帯の結び方のポイントと説明

「引き抜き」の帯結びに慣れていない私たちでも、少し工夫をすれば楽に結ぶことができます。

そのためのポイントをご紹介します。

①前で結ぶ

この帯を所有していた方のお孫さんによると、お祖母様は後ろで引き抜き結びをしていらしたとのことで、昔の方の器用さには驚いてしまいます。

私たちには到底無理なので、前で帯を確認しながら結びましょう。

そのためには前結び用の帯板があると楽です。

ハセガワ くるっと帯芯

くるピタッ!ピンク 帯結び

シャーリング仕立て前結び板 まわりっ子

②柄の出方に注意する

  • 無地や総柄の帯は気にしなくてよいですが、柄が飛んでいる帯の場合は、前になる部分・お太鼓・タレ、それぞれの柄をどれにするか決めてから着用します。
    (柄が両面にあるものは着用中に混乱することがあります)
  • 前結びなので、胴部分の柄が中央に来ているか鏡に映る後ろ姿で確認します。
  • 帯を引き抜くときはお太鼓柄はどう出るかを考えながら行います。

③クリップを使う

帯を引き抜く際にゆるむので、クリップで留めながら着用するとよいです。

④タレは少し多めに出す

帯を結ぶことでお太鼓が通常よりふっくら仕上がるので、タレも少し長めに出すとバランスが良いと思います。

(今回私の場合は、刺繍を目立たせないためにタレの長さは短めにしました)

 

3.引き抜き帯の結び方

以前にもご紹介しましたが、実際にトルソーで引き抜き帯を結んでみましたので、ご興味のある方は御覧下さい。

より引用

(参考)帯板をつけてから帯を巻く

①伊達締めはしっかりめに

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最後に帯板を回すので、伊達締めは解けないように結んで、端は中に収めておきます。

②帯板を付ける

私は、以前購入した「くるっと帯芯」を使います。

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△くるっと帯芯

 

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くるっと帯芯をつけます。

トルソーではうまくいきませんが、実際に着用するときは帯板の下線はきっちりと締め、上はゆったりと止めます。

③手先の長さを決める

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手先の長さを決めて、中心をクリップで止めます。(手先の長さはクリップ位置からだいたい60cm前後)

前に柄があるタイプの帯なので、初めて着用するときは柄が中心に出るように確認しながら手先の長さを決めます。

④手先を肩にかけ一巻きする

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手先を肩にかけます。

この場合は右肩ですが、前の柄によっては左肩にかけて反対に巻く場合もあります。(前結びは左右どちらに巻く場合でも、やりにくいことはないので大丈夫です)

 

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ひと巻きします。

手前に見える菊の柄が真後ろにくることになります。

⑤二巻きする

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二巻きしたら、後ろの一巻き目の帯下を持って引き締めます。

 

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後ろはこの様になっています。

前の柄は中央でも、真ん中より少し左右に寄っていてもよいです。

上記引用の続きはこちらからご覧下さい

 

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