夏の帯締めを考える その1

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今日は夏のきものに合わせる帯締めについて考えます。

1.夏用帯締めとは?

①決まりはない

「夏用帯締め」というものに決まりはなく、どんなものを使ってもよいとされています。

私は、なるべく幅や厚みが無いもので、太い丸組ではないものを使っています。重い帯締めは見た目にも暑そうに見えるからです。

色に関しては、薄い色が使いやすいですが、コーディネイトによっては濃い色で締めて涼しげに装える場合もあるので、あまり気にしなくてよいと思います。

②夏用として不向きなもの

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△丸くて厚みのある帯締め

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△幅と厚みがある帯締め

このような帯締めは絶対ダメ、というわけではありませんが、帯締めの面積が広くなるので取り合わせに注意が必要です。

③夏におすすめのもの

私が夏によく使う帯締めは以下の4種類です。

  • レース組みの帯締め
  • 帯留め用三分紐
  • 普通の長さで細い帯締め
  • 薄い色の帯締め

次に例を挙げてみます。

 

2.夏に向く帯締め

①レース組みの帯締め

レース組みの帯締めはおそらく昭和中期以降に流行り始めたもので、私は好きでしたが母はあまり使っていませんでした。

涼しそうですが、あまり締まらないのと、結び目がキュッと小さくなってしまう点が気になります。

 

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10代~20代頃から愛用してきたレース組みの帯締め。まだ現役です。

レース組みは帯締めとしての主張が控えめなので、夏着物の取り合わせに悩むときには助かります。
その反面、「帯締めで全体を引き締める」といった大人のコーディネイトには向かないようです。

②帯留め用三分紐

通年使いますが、夏は特に<三分紐+帯留め>が涼しげに見えることが多いようです。

帯留め用の三分紐は、後ろで結ぶ短いタイプがほとんどです。

 

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△帯留め用三分紐

幅は約9mm、長さは約123cmで、どれもほぼ同じサイズです。

③普通の長さで細い帯締め

通年使うものですが、一般的な帯締めよりも幅が狭いもので、私は単衣の時期にもよく使っています。

帯留め用三分紐と違う点は、前で結べる長さだということです。

 

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△普通の長さで細い帯締め

④薄い色の帯締め

袷の季節には少しぼやけてしまいそうな薄い色の帯締めは、夏に活躍します。

単色やぼかしの冠組(かんむりぐみ・ゆるぎぐみ)は、シンプルで夏の着物にも合わせやすいようです。

 

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△冠組の帯締め

ただ、薄い色は長年使用していると、退色(色やけ)することがあります。

 

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△10代から使用していた道明の帯締め

きれいな薄い黄緑と、黄色でしたが、今は区別がつかないほど白っぽくなっています。

 

3.レース組みの着用例

過去の夏の帯締め着用例を挙げてみます。

まずはレース組みのもの。

昭和中~後期はレース組みが流行っていたので、その習慣で私は今でも夏にはレース組みを選ぶことが多いです。

また、ブローチを付けることもあります。

①レース組みだけの使用

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△絽紬に絽綴れ帯

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△麻絽に半幅帯

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△越後上布に絽綴れ帯

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△夏塩沢に粗紗帯

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△宮古上布に麻染帯

②ブローチを使用

レース組みの帯締めは、ブローチを帯留めとして使うときにとても便利です。

目の詰まった普通の組紐ではピンは通りませんが、レースなので隙間に簡単に通せます。

 

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△宮古上布に羅の帯、べっ甲ブローチ

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△単衣の紬に八寸紬帯、べっ甲ブローチ

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△越後上布にしな布の帯、七宝焼ブローチ

ブローチを使用するとレース組みの帯締めにボリュームが出て、引き締まる感じがします。

 

次回は、夏に使用している三分紐や通年用の帯締めを紹介します。

 

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