「夏の帯揚げはあまり持っていない」という方も多いようです。
先日、夏用帯揚げとして、シフォンストールを購入してみました。愛用のタイシルクのストールも合わせてご紹介します。
1.帯揚げとして使用しているシルクストール
私が今まで愛用してきたタイシルクのストールです。
①ピンク系
子供~若い人向けのピンクの帯揚げはもう合わないけれど、タイシルクのストールならば独特の質感があるので、使えるピンクがあります。
ぼかしになっているので濃さを加減したり、結び目の両側の色を変えることが出来ます。
和装のピンク帯揚よりカジュアルな雰囲気になります。根付を下げてるほうの帯揚げの色を濃くしています。
濃い色ですが、紬風の質感がきものに合います。
藍染のきもの(綿薩摩)にヴィヴィッドな色を添えて楽しんでいます。
②グリーン系
あまり使っていなかった柄物のタイシルクスカーフ。短いですが、前で結ぶことは出来ます。
差し色的な使い方をしました。(以下の記事参照)
③紫系
多色の糸を使用していますが、紫系に見えるタイシルクです。
結城紬の帯には温かみのある帯揚げが合うと思いました。縮緬の帯揚のような使い方です。
多色使いの個性的な織り帯に合わせました。
着物が紬の無地なので、色を帯周りに集中させてみました。
①、②、③とも、袷や単衣のきものを着る時に使用しているストールで、夏に使ったことはありません。
夏の帯揚げといえば、やはり絽や紗のイメージが強く、いくら薄いストールでも抵抗があったからです。
そこで、透け感のあるストールを探してみました。
2.インドシルクのストール
①届く
注文の翌日届きました。
「レディース ストール シルク100% UVケア 乾燥対策」という商品です。1530円でした。
「オリジナルBOX入りでギフトにもおすすめ」とありましたが、箱は少しつぶれていました。
取り出しました。
②素材や大きさ
- 素材……シルク100%(インド製)
- サイズ……横150cm×縦35cm
- 重量……26g
- UVケア?……タイトルに「UVケア」とあるのは、加工が施されているのではなく、シルク繊維に天然のUVカット機能があるから、ということのようです。
このようなシースルータイプなのでとても軽いです。
首に巻くとこんな感じになるでしょうか……。
帯揚げとして折り畳んでも厚くならないようです。
③帯揚げとの比較
半分に折り畳んだ帯揚げと長さを比較してみました。だいぶ短いですが、着用には問題なさそうです。
ただ、ストールのふちに施された刺繍模様は生かすことができないようです。
3.使用してみる
①レース編みの帯締めで
少し脇道にそれますが、帯締めの話を。
シフォンストールに合わせて、帯締めも軽いものを選びました。
帯締めには夏の決まりはないので何でも良いのですが、レース編みは軽快で涼しげな雰囲気になります。
②帯留めを使って
肥後象嵌(ぞうがん)の帯留めを選びました。帯留めのとなりのゴムで帯締めに装着します。
装着の仕方はこちらを御覧ください。
帯締めの中心に帯留を付けるので紐の柄は隠れてしまいますが、レース編みの透け感が「帯留め用三分紐」*にはない夏らしさを演出します。
*帯留め用三分紐……幅が約9mmの平組みの細い紐で、帯留めの裏に通して使います。
三分紐だとかたい雰囲気になり、重たく感じます。
③紗の帯で
藍染芭蕉布のきものに紗の夏帯とシルクストールを合わせました。
奈良の麻の手提げバッグと下駄でカジュアルな装いです。(手提げバッグについては以下の記事で取り上げています。)
せっかくなので、ストールが目立つようにしてみました。
ストールの生地が薄いので出しても重たい感じにはなりません。
手頃な価格で購入したストールですが、これならもう少し改まった装いでも帯揚げとして使えると思いました。