最近はクリスマス柄の帯やきものをよく見かけるようになりましたが、それらを持っていない私は、取り合わせと小物でささやかな工夫をしています。
1.クリスマス風かんざし
髪飾りは正面からは見えないのであまり気付かれないものですが、挿している自分の気持ちが少し変わります。
小さなものを購入してみました。
①届く
注文して3日後にメール便でポストに届きました。
「クリスマス かんざし」で検索して見つけました。
華やか過ぎないところが気に入りました。
②よく見る
グリーン、オレンジ、ゴールドなどの玉が小さな淡水パールと共に付いていて、和風ではありませんが違和感はなさそうです。
毛糸編みの葉っぱ?の上に玉が置かれているところに柔らかみがあります。
③長さ
普段遣いにはなるべくかんざしの足が短いものが使いやすいです。
モチーフ最大幅:35mm かんざし全長:115mm
足の長さは90mmで、この長さなら斜めに挿したときに足がでることはありません。
普段遣いの和のかんざしの長さをみました。
奥の3本は足の長さが83~100mmで使い勝手が良いものです。
一番手前の珊瑚のかんざしは、123mmあるため、シニヨンにヘアーピースを付けないと足が出てしまいます。
夜会巻きなどで上から下に向かって挿す場合は別ですが、気楽に髪に飾る目的なら、足が100mm以下のかんざしが良いようです。
2.クリスマスブローチの帯留め
①クリスマスツリーのブローチ
以前ご紹介しましたが、クリスタルのブローチを帯留めとして愛用しています。
今回も使いましたが、まず使い方のおさらいをしておきます。
カラーバリエーションが豊富なブローチでしたが、着物に合わせるために落ち着いたグリーンにしました。
このブローチのピンは、細い三分紐ではなく冠組の帯締めにピッタリ付けることができ、動かず安定しました。
ブローチのピンに合う太さの帯締めを選ぶのがコツです。
ぐらつくことなく安定して留まっています。
②装着方法
ピンやクリスタルの留め具部分が引っかかる可能性があるので、なるべく帯締めを結んだあとに付けるのが良いと思います。
以前の記事よりご紹介します。
ふつうに帯締めを結んだら……
さらに蝶結びをしてまとめます。
結び目を後ろに収めます。
最後にブローチを付けます。
どうしても帯締めにブローチを付けた状態で着用したい場合は、回すときに下に手を入れてピンが帯地をこすらないように注意してください。
以前の記事はこちら
3.きものや帯、羽織を選ぶ
①絞りの羽織
絞り部分が白い雪のようにも見えます。
竹の文様なので以前は1月~2月頃に着ていましたが、グリーン系の地色は赤いものと組み合わせればクリスマスカラーになるかも、と思いました。
②赤い帯
グリーンに合わせるなら赤!ということで、最近は締めなくなっていた赤系の織り帯を出しました。
銀の立涌文様が抽象的なので、季節を問わず使える帯です。
③お召のきもの
悩んだのは着物です。小物や羽織を引き立たせるためには無地に近い物がよいですが、柔らかいものはあらたまり過ぎて遊び心に合いません。
そこで思いついたのが、縞御召でした。
戦前のものと思われる、我が家に保存されていた縞御召です。
御召縮緬の柔らかさと、茶と黒のシャープな縞柄が気に入っています。
この着物については、こちらで取り上げています。
細い縞は無地感覚で着られるので、羽織との相性もよいはずです。
4.着用してみる
①全体
こんな感じになりました。
「縞のきものに羽織」はいかにも昔の取り合わせですが、ツリーのブローチが頑張ってくれています。
②かんざし
かんざしは小さいのであまり目立ちませんが
クリスマスを意識していることは表現できているかもしれません。
③マグネット羽織紐
羽織紐は、京都翠嵐工房の「ラクト玉マグネット羽織紐」にしました。
磁石でしっかり付くので便利です。
普通は、帯留めをしたら羽織紐はぶつからないように組紐を選びますが、ツリーの上に玉飾りがあっても良いかと思い選びました。
※ なお、過去に以下の記事でも取り上げました。
④バッグと草履
グリーンの麻の手提げバッグにセンザンコウの草履を合わせました。
金の唐草文様です。
奈良市にあるBAN INOUE(井上企画・幡)で、作ってもらいました。
麻ですが、通年使用しています。
こちらで紹介しています。
昭和レトロなセンザンコウの革草履に細縞の鼻緒を付けたものです。
渋い草履ですが、前つぼの赤がポイントになっています。
この草履についてはこちらで取り上げました。
今日ご紹介したのは、きものや帯がクリスマス柄ではないので、「自分でその気になる」という楽しみ方です。
また、普段とは逆に髪飾りやブローチに着るものを合わせていくコーディネートもたまには面白いものです。