皆さんは赤系のきもの、着ていますか?
若いうちはよいけれど、40代、50代と歳を重ねると、
どうしても地味な色しか似合わなくなってきますよね……。
でも、お気に入りの赤系の着物があったらもう一度着たくなるものです。
そこで今回は、
歳を重ねても赤系の着物が着られるのかを試してみたいと思います。
1.出てきた、お気に入りの赤い着物
母のきものを整理しているうちに、
いつの間にか忘れていた若い頃の自分のお気に入りのきものがあります。
20代初め、和裁の教材として縫ったものですが、
最初に袖を通した時は「地味で大人っぽいきもの……」と思っていました。
その着物は更紗模様の紬(単衣)です。
色使いが秋向きで、9月中旬から10月初旬限定にしていたせいか、
毎年の出番がないまま最後に着たのはもう18年前になります。
その時は10月初めだった為、合わせた帯は袷のきもの用。
可愛い小菊の織り名古屋帯でした。
今年こそ着よう、と取り出して眺めてみると、
以前は気にならなかった赤の部分がやたらに目につきます……。
2.勇気を出して着てみました
でも勇気を出して先月(9月)中旬、秋晴れの祝日に着てみました。
18年前の写真(右)と並べてみますね。
偶然にも場所は同じ国立能楽堂です。
袖丈は10cm短くし、
帯は以前ご紹介したヤフオク購入の白っぽい紬を合わせてみました。
きものはいくら季節先取りとはいえ、まだ9月の汗ばむ頃。
まわりに暑苦しい感じをあたえてはいけません。
白を取り入れ少し涼感を出したつもりです。
帯留めは以前ご紹介した母の白檀の「葡萄」です。
きものの雰囲気に合っているような気がしました。
仕立てる時は、
このきものを50歳過ぎても着ることなんて想像していなかったけれど、
着てしまえば意外と平気……?
ポイントは、艶のない控えめな帯を合わせ、
小物を地味なものにすることでした。
年齢相応の落ち着いた雰囲気のきものを身に付けて、
気楽に過ごすのも良いですが、
ちょっと気を引き締めて派手系に挑戦するのも楽しみのひとつ。
前回ご紹介した茜染も着ていてると気分が華やぎ、元気になりました。
周りの方にはご迷惑? かもしれませんが、
赤系のきもの、まだまだ楽しみながら着ていきたいと思っています。
それでは。