防寒下着としてすっかり定着したヒートテックなどの機能性肌着。
着物の防寒対策でも使用する人が多いようですが、私は綿100%の自然素材を着るようにしています。(今回は機能性肌着を快適に着ている方には向かない内容ですのでご了承ください)
1.化学(合成)繊維の下着を避けたい理由
①肌への刺激
加齢とともに化学繊維の肌着がチクチクすると感じたり、かゆみが気になる、という声をよく聞きます。
肌の水分量が低下しているところに冬の乾燥が加わることで起こる現象だと思いますが、私もここ数年気になってきました。
乾燥による静電気の刺激だけでなく、化学繊維が直接肌に触れることでの刺激もあります。
洋服ならば下着の上には1~2枚の衣類で済むのでそれほど刺激を感じなくても、着物の場合は襦袢や着物、帯など重ね着していくので肌への密着が強く、刺激も受けやすいように思います。
②蒸れやすい
機能性肌着は防寒対策には適していますが、難点は蒸れることです。
着物は胴回りが暖かいので、暖房の効いた室内や乗り物の中は機能性肌着では暑くなってしまうことがあり、発汗するとポリエステルやアクリルなどは不快に感じます。
洋服と違って上着を脱いでブラウスだけになる、といった調整もできないので注意が必要です。
2.今年も購入した綿のインナー
①Tucheトゥシェ 着るコスメ
ペールベージュとオフホワイトの2色を選び(4色展開)、ベージュはLサイズも購入しました。
最近は冬になるとこればかり着用していて1~2年で買い替えています。(洋服での外出にはヒートテックを着用することもありますが、自宅では綿100%に着替えます)
[グンゼ] インナー Tuche トゥシェ INTIMATE 着るコスメ 綿100% 8分袖 TC4046 レディース ペールベージュ M
[グンゼ] インナー Tuche トゥシェ INTIMATE 着るコスメ 綿100% 8分袖 TC4046 レディース オフホワイト M
至って普通の長袖シャツに見えますが、「着るコスメ」とうたっているのは、天然美容成分を配合しているからです。
《美容成分配合》
スクワラン
肌の弱い方も安心な天然保湿成分スクワランを配合。素肌を潤いのベールでやさしく包みます。コラーゲン
素肌の健康に欠かせないコラーゲンを配合。天然由来のマリンコラーゲンを使用しています。抗菌・防臭
涙に含まれている抗菌成分を配合。肌に馴染みやすく素肌を清潔に保ち汗のニオイも防ぎます。」(商品説明より)
襟ぐりは大きく開いているので下からの着脱が可能です。
袖の縫い目はありますが、身頃の脇はぎをなくすことで肌への刺激を軽減しているそうです。
生地は柔らかですが、「美容成分配合によって肌触りがしっとりしている」という感じはしません。
MサイズとLサイズの比較です。
綿のインナーは洗濯と乾燥*を繰り返すことで若干縮みます。はじめは大きめでもいずれLサイズがちょうど良くなりそうです。
*このインナーは乾燥機の使用はできない表示になっているのですが、私は使っています。多少縮むのは仕方ないと考え、着心地が悪くなったら買い替えるようにしています。
3.着物の下に着るときの工夫
さて、このインナーを着物の下に着るには少し工夫が必要です。
①トルソーにMサイズを着せてみる
着用するとこのように袖や裾が長いです。
後ろの襟はこれだけ開いているので衣紋を抜いても見えることはありません。
②袖と裾を折り返す
このように折り返します。
着用中、袖が落ちてくることはありません。裾の折り返しはウエストの補正になります。
その上に肌襦袢を着ます。
後ろの襟ぐりは肌襦袢とほぼ同じです。
③それでも寒いときは袖を下ろす
②ではインナーの袖を折り返すことをおすすめしましたが、私は外を歩くときなど寒ければ下ろして着ています。
袖を下ろすだけでかなり暖かくなり、さらに長めの手袋をすれば万全です!
インナーの袖を下ろすと着物の中はこのようになります。腕を上げたりすると見えてしまいますが、私は屋内に入ってコートを脱ぐ前にまた折り返し、隠してしまいます。
私の場合、これを着るのは外の滞在時間が長いときや暖房が弱めの室内が予想されるときです。
観劇、音楽鑑賞、美術館、ホテルやレストランなど、室内が暖かい場所に行くときは暑くなるので着用しないようにしています。
今日は洋服用の綿100%長袖インナーをご紹介しました。
いよいよ冷たい北風の季節がやってきますね。着物はそもそも胴回りは暖かく、首や腕、足といった外気が入る部分さえ覆えばかなり防寒できます。
和装の防寒対策については以前取り上げていますので、そちらも参考にしていただければ幸いです。
(重複する部分もありますがご了承ください)