菊の訪問着と蔦の帯

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先日、菊文様のきものを着ました。季節限定の訪問着なのでなかなか着用機会がなく、6年ぶりに袖を通しました。

帯は蔦(つた)文様です。

1.菊文様について

①吉祥文様として

菊を描いた模様には様々なデザインや形式があり、日本では古くから愛用されています。

格調高い花柄なので、秋だけでなく、季節を問わず用いることができるとされています。

美しさや香りだけでなく、長寿を意味するおめでたい花ということから、吉祥文様でもあります。

こちらでも取り上げています。

②秋でなくても着用可能な菊文

私が考える通年着用可能な菊文様を以下にあげてみます。

ほかの季節の植物がいっしょに描かれているもの

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△単衣小紋

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△袋帯

意匠化されているもの

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△菊唐草文様の袷小紋

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△菊立涌(たてわく)文様の名古屋帯

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△デザイン化された小菊文様の名古屋帯

その他

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△菊枝丸文の唐織帯

白地の丸文なので振袖や訪問着などに秋以外でも着用可能です。

③秋らしい文様として

写実的な菊文様は秋限定になります。

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△秋草文様の袷小紋

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△秋草文様の名古屋帯

 

2.蔦文様について

①吉祥文様として

蔦も吉祥文様と言われています。

美しいだけでなく、蔓を巻きつけながら伸びてゆく強い生命力から、長寿や子孫繁栄を表す縁起の良いものとされています。

 

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△蔦文様の訪問着

地色が薄いので秋以外にも着用しています。

 

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△蔦文様の訪問着

地色が濃いので秋から冬にかけて着用しています。

 

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△輪島塗蒔絵文箱(手文庫)

 

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漆器にも蔦はよく描かれるようです。

②家紋として

蔦を図案化した家紋「蔦紋(つたもん)」は江戸時代に松平氏が用い、8代将軍徳川吉宗が子孫繁栄を願って愛用したことから広まったといわれています。

使用家が多く、十大家紋に数えられます。

(参考:Wikipedia.org

 

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△丸に蔦紋

 

3.菊の訪問着に蔦の帯

いくら通年使用できる吉祥文様とはいえ、やはり菊は秋にふさわしい柄です。

①秋限定の訪問着

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菊文様の訪問着です。大輪ではなく野菊に近い菊のようです。

 

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この訪問着は枝や葉も写実的で、菊だけが描かれているので、着用は秋限定。
6年ぶりに着ました。

 

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庭の野菊のような一重菊。刺繍も控えめに施されています。

30代から着ていますが、地色が落ち着いていて菊の花一つ一つは小さいので、70代でも着用可能かと思います。

 

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約20年前の写真がありました。

菊枝丸文の唐織を合わせ、若々しく装っています。

このように季節限定で毎年は着られなくても、長く付き合うことができるのが着物の魅力といえます。

②綴織の帯

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この帯は金通しの白地で華やかさがあるため、秋限定ではなく春にも着用したことがあります。

綴れ織りで厚みがないので、夏以外は着用可能です。

 

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柿色の帯締めを選びました。

 

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蔦の葉は秋に紅葉する「夏蔦」と、紅葉せず緑のままの「冬蔦」があります。

私は秋の日に照らされた緑の冬蔦のつもりで着用しました。

 

 

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△都内の冬蔦(11月5日撮影)

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