下着 浴衣

浴衣用半襦袢スリップ レビュー

2018年7月14日

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今日は、浴衣をきもの風に着るときの襦袢について取り上げます。

1.浴衣と半衿

①半衿は決まりごと?

先日、友人から「浴衣の下に着る半衿付きの襦袢は、どんなものが良いのか?」という質問を受けました。

浴衣は本来、半衿無しの下着(肌襦袢やスリップ)を付けて着るものです。

しかし、若い人たちが浴衣でおしゃれをするようになってから、半衿を付けて着物のように着ることが流行ってきたようです。

それ以前、私が子供の頃は、足袋を履いて名古屋帯を締めても、<浴衣に半衿>という組み合わせはあまり無かったように思います。

今は「白足袋を履くなら半衿を」とか、「帯締めをするなら半衿を」とか、決まりごとのように言われていますが、あくまでも、「そうするとバランスが良くおすすめです」程度のことだと思います。

浴衣は自由な普段着なので、決まりごとはないはずです。

今日はそれを踏まえて、現代風浴衣の着こなしに合わせる襦袢を取り上げたいと思います。

②どんな襦袢?

私が今まで着ていたものは2通り

  • 筒袖の半襦袢
  • うそつき襦袢

です。

<筒袖の半襦袢>

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麻のちぢみ半衿を付けた筒袖の半襦袢。これは以前、日舞の稽古用にきていたもので、元は袷用の半衿が付いていました。

 

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身頃と袖は綿絽。袖口にはレースが付いています。
2016.7.31の記事参照

<うそつき襦袢>

うそつき襦袢とは、長襦袢を着ているようにみせながら、実は半襦袢と裾よけの二部式になっている襦袢のことで、きものの袖丈に合わせた袖を付けます。

身頃は綿や麻。袖は、昔は絹で作りましたが、最近の市販のものは、洗えるポリエステルが多いようです。

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古くなった絽の長襦袢を切って上だけ残したもの。下は裾よけ、またはステテコを合わせています。

うそつき襦袢は本来は身頃が綿や麻なので、身頃も絹のこの半襦袢はうそつきではないのかもしれませんが、単衣のきものや夏のきものに着用しています。

 

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先日、浴衣の下にはこれを着ました。

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身頃は薄手の麻、袖も別布ですが麻を付けています。

今ご紹介した2点は、いずれも身頃が綿や麻で吸湿性はよいものの、肌着の上に着ていますので、重なっている分暑いです。

そこで今回、半衿付きの浴衣スリップを購入してみました。

 

2.半襦袢スリップレビュー

①届く

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注文して2日後に届きました。

 

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スリップなので包みは軽くて薄いです。

②高島クレープ

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高島クレープ 半襦袢スリップ」タケハナ株式会社(日本製)」です。

 

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高島クレープ……「細かい凹凸の縮みじわが特徴で、通気性が高く、吸汗性・速乾性があり、肌触りがよい。」

などと説明されています。

高島は地名で、琵琶湖に面した滋賀県西部のエリアが高島市です。古くから「高島縮(ちぢみ)」として有名です。

③素材とサイズ展開

<素材>

  • 身頃・袖:綿100%
  • 半衿:ポリエステル100%(絽)
  • 日本製

<サイズ>

  • Sサイズ 身丈(肩から採寸):約115cm、袖丈:約20cm、袖巾:18cm、くりこし:約10cm、裾まわり:約135cm
  • Mサイズ 身丈(肩から採寸):約120cm、袖丈:約20cm、袖巾:18cm、くりこし:約10cm、裾まわり:約135cm
  • Lサイズ 身丈(肩から採寸):約125cm、袖丈:約20.5cm、袖巾:18cm、くりこし:約10cm、裾まわり:約145cm

私はSサイズを注文しました。(身長154.5cm)
Mサイズでもよいのですが、浴衣用なので短めを選びました。

 

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袖は肌襦袢の長さほどの短いものです。(20cm弱)

 

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紐付け部分

 

3.トルソーに着せてみる

①衿芯を入れる

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衿は薄く柔らかです。

 

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衿芯*を入れてみました。

*コーリン衿芯を使用しました。

 

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ピンとしました。現代風の浴衣の着付けができそうです。

 

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前で紐を結びます。

 

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衿元はすっきりしています。

 

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横から見る

 

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後ろから見る

②浴衣に合わせる

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一般的な木綿の浴衣ですが、半衿があると着物風に見えます。

 

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衿芯を入れると、衣紋が抜きやすいです。

実際に着る場合、ここまで衣紋を抜くかどうかは、体格や年齢、好みに合わせて考えたほうがよいと思います。

 

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後ろ姿はキリッとしています。

 

4.洗濯してみる

洗濯によって、型崩れや縮みがないか試してみました。

①洗いと脱水

洗面ボウルで手洗いし、脱水は1分しました。

②たたむ

脱水後はいったん畳みます。

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簡単に袖畳みします。

 

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紐をのばしておくと、あとが楽です。

畳んだら両手に挟んで、手のひらで上からたたきます。ハンガーに干す前にこの作業をおこなうと、シワが伸び、乾いたときの仕上がりが違います。

③干す

薄くてすぐ乾くので、部屋干しでも大丈夫です。

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△乾いた半襦袢スリップ

④元通り

洗濯による型くずれや縮みはありませんでした。
早く乾き、すぐに元通りになりました。

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△衿も元通り

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紐は伸ばして干したのでピンとしています。袖も身頃もアイロンを当てずにそのまま着られそうです。

このように洗濯後のアイロンは必要がないことがわかりました。洗濯ネットに入れれば洗濯機を使用しても大丈夫だと思います。

 

5.感想

<「高島クレープ 半襦袢スリップ」の良い点>

  • 軽くて涼しい素材なので着心地が良さそうです。
  • 衿元がきれいに仕上がります。(衣紋が上手く抜けます)
  • 簡単に洗濯でき、アイロンもいりません。

<注意点>

  • 衣紋が抜けるように繰越*をたっぷり取っているので、衣紋を抜きたくない人には向かないかもしれません。

*繰越(くりこし)…女物の着物や襦袢で、衿を後ろに抜きやすくするために、衿肩明きを肩山から後身頃にずらすこと。またはその寸法を指します。

  • パッケージから出したときには、衿に折りジワが付いています。

衿芯を入れれば問題はありませんが、入れない場合は気になるかもしれません。
軽くアイロンを当てるか、一度洗濯することで折りジワは取れます。

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洗濯前の折りジワ

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洗濯後はほとんど取れています

「高島クレープ 半襦袢スリップ」は浴衣だけでなく、夏のカジュアルなきものに合わせることができる、重宝な襦袢だと思いました。

また、袖の上に別袖を付けて、長襦袢のような利用の仕方も可能だと思いまし
た。

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