皆さんは色あせたりシミになったりしてしまった着物をどうしていますか?
前回は羽織に作り替えることをご紹介しましたが、
きものは「染め替え」することでも生まれ変われます。
本来なら、
ほどく→洗う→染め直す→仕立てる の工程を経て「染め替え」が完成ですが、
今回初めて、きものをほどかずに染める「丸染め」を試してみました。
実際に業者に出してみて、
どの様になって帰ってきたのかをご紹介しましょう。
1.元になった着物
今回丸染めをしたのはこちら。
単衣の竪絽[たてろ]――縦の方向に透き目を織り出した絽織りで、
夏物ですが、横に透き目が入った一般的な絽(経絽)より長期間(6~9月)着られるものです。
明るいクリーム色に紫陽花の柄なのでの6月~7月に着ていました。
派手になり、着ないまましまってありましたが、ある日袖にシミを発見!
今さらシミ抜きしても着ないし、自分で仕立てた物なのでほどきたくない……。
そこで、ネットで検索した「きものサロンながしま」に持ち込み相談しました。
本店は福岡とのことでしたが、東京の大塚に支店があり、
こちらに直接持ち込んで相談、注文をしました。
2.丸染めされた着物のレビュー
6月下旬に依頼した着物は、8月の上旬に到着しました。
だいたい1ヶ月半といったところです。
耐水性の包装を解くと、さらに段ボールが。
こういう配慮はとても嬉しいです。
段ボールを開けると、さらにプチプチが出てきました。
プチプチをあけると、いよいよ着物と納品書が。
納品書には細かい作業の内容と金額が記載されていました。
送料を含み、\29,800(税込)でした。
そして肝心の着物ですが――
クリーム色から紫色になりました。
裏も同じように染まっています。
今後はこんなコーディネートで着ようと思っています。
以前より「紫陽花」の主張が弱くなった気がするので、9月にも着られそうです。
3.丸染めをしてみた感想
今回は満足でした!
しかし今回のように単衣でない、袷(あわせ)の場合には少し心配があります。
表地と裏地の収縮率が違うはずなので、染めたあとの仕上がりがどうなるか、
また胴裏と八掛も同色に染まるので裏地のお洒落は……? などなど。
染め替え、丸染め、それぞれメリットとデメリットがあるため、
お店と相談して、その着物に合う方法で染め替えするのが良いと思います。
私は又単衣で「丸染め」を試してみるつもりです。
それでは。