今日は羽織と羽織紐の楽しみ方を考えます。
１．羽織の効果
羽織の役割については以前にも取り上げましたが、（2015.1.24と1.31）大きく分けると2つ考えられます。
①華やかにする
②控えめにする
この2つは相反するようですが、どちらも羽織を着ることで得られる効果です。
地味なきものに羽織ることで華やかさを加えるものや、派手なきものに落ち着きを与える羽織があります。
ここでは①の「華やかにする」効果を、以前にもご紹介した黒地の大島との取り合わせで考えたいと思います。
２．羽織で華やかさを
大島に結城紬の帯です。いかにも普段着っぽく、少し物足りない感じがします。
①紬の羽織で
薄手の紬の羽織を着用しました。
更紗の花模様です。春先の外出によく着ています。
②縮緬の羽織で
同じきものに厚手の縮緬の羽織を着用しました。
紅型染です。元は白地でしたが、染め直し（目引染め）をしてもらいました。（2017.3.19の記事参照）
縮緬の羽織は暖かいので、コートの代わりになります。この日（11月21日）は肌寒い日だったので、実際の外出にはこちらを選びました。
①②とも、羽織によって華やかでやわらかい印象になりました。
３．天然石の羽織紐でさらに華やかに
次に、羽織紐を天然石のものに変えてみました。いずれも友人の手作りです。
①オニキスとパールの紐で
羽織の前をたっぷり開けて羽織紐を目立たせる着方をすると、雰囲気が変わります。
淡水パール、多面カットのオニキスと珊瑚のビーズで作られた羽織紐です。
羽織の乳（紐を通す輪）に金具を掛けるだけなので、ふつうの羽織紐より取り付けが簡単です。
②タイガーアイとメノウの紐で
帯が赤いので紐が目立ちませんが…
タイガーアイとカット瑪瑙、水晶の組み合わせによる羽織紐です。
この羽織紐は、以前にも…
「男物の紗の羽織を女物へリメイク」した時に使用して明るさを出しました。
（2017.4.2の記事参照）
このように、絹の羽織紐から天然石ビーズの羽織紐に変えると、明るく軽快な雰囲気になり、アクセサリーを楽しんでいる気分なります。
４．羽織紐の付け方
先日友人が、「久しぶりに羽織を着ようと思って、紐の付け方に戸惑った」と話していましたので、おさらいのつもりで過去の記事（2015.2.7）からご紹介します。
①紐の表側を見ながら乳に入れる
②通す時は裏側が見えて
③出来上がり