帯留と紐、使い方、合わせ方の工夫

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今日は帯留の使い方や、帯留を楽しむ時の小さな工夫をご紹介します。

1.帯留の使い方

帯留と紐。一般的には次のように使います。

①帯留に紐を通す

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帯留用の細い紐(二分紐、三分紐などといいます)を使います。なお、帯締めを素早く装着する場合は必要ありませんが、ここでは仮紐でお太鼓を固定しています。

②帯留は後ろに

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紐を通した帯留は途中で抜けないようにまず後ろに持っていきます。この時上下が決まっている帯留は注意が必要です。

③結ぶ

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左右の紐を前でしっかり結びます。(あとで回すので横で結んでもよいのですが、正面の方がしっかり結べます)

 

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小さくまとめます。

④結び目を隠す

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結び目を回してお太鼓の中に隠します。

⑤帯留を正面に

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帯留の金具で帯を傷つけることがないように注意しながら正面に移動させます。

⑥出来上がり

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このやり方だと、帯留はいつも紐の中央に位置することになります。

続いて少し違うやり方をご紹介します。

 

2.帯留+ふつうの帯締め

①ふつうの帯締めに帯留を付ける

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金具に入らない太い帯締の場合は小さなゴムを使います。

詳しくは2015年7月11日の記事をご覧下さい

 

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このように固定すると、着ていてる間に帯留がずれたり抜けたりする心配もありません。

合わせる紐の太さを気にすることなく選べるので、バリエーションが広がります。

 

②柄のある帯締めを使う

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手持ちの帯締めの中に、このような柄のものがあります。

 

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ふつうに着用すると重なってしまい、あまり柄は強調されません。

柄を帯留の時にも生かしてみようと思いました。

 

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帯締めと帯留が一つの柄になるようです。

 

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裏はこうなっています。

つづいて、着用方法を説明します。

 

3.柄のある帯締めと帯留の場合

①帯留を後ろに

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紐に固定された帯留はもう動かないので、そのまま帯の後ろに持っていきます。

 

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しっかりむすびます。

②長い紐をおさめる

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紐の中央に帯留がないために長くなってしまった片方の紐をまとめます。

③帯留を前に

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結び目を後ろに回しお太鼓に隠します。帯留は固定されているので自然に中心に来ます。

④出来上がり

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帯締めの片側に柄がある場合、一般的には自分の左側に柄が来るように着用します。(きものは左が上前、柄も左側がメインになり、すべて左の方が格が高いので)

でもカジュアルな帯留の楽しみ方は自由で良いと思い、ここでは右にしました。

 

4.ブローチ+ふつうの帯締めの場合

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ブローチを使う場合もゴムを利用します。

2015年8月2日の記事参照

 

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ボリュームのある帯締めですが、気にせずまとめます。(お太鼓の中にうまく隠れてしまいますので)

 

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出来上がり

 

5.着用例

ご紹介した帯留めの着用例です。

①ちりめんの小紋+博多帯に

a.象篏(ぞうがん)帯留と三分紐

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b.堆朱(ついしゅ)帯留と柄帯締め

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c.ブローチと厚みのある帯締め

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同じきものと帯でも、帯留めによって印象が変わるようです

②江戸小紋+博多帯に

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江戸小紋はほとんど無地に見えるので帯締めに柄があるほうが華やかになります。

③綿薩摩+藍絞り帯に

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藍の着物も遠目は無地っぽく地味な印象になるので、帯まわりを賑やかにしてみました。

 

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帯留と帯飾りを瑪瑙(めのう)で合わせました。

帯飾りは左に付けることに慣れているので、帯締めの柄は右に出しました。

コートや羽織を着ずに帯付きで出かける季節は、帯留のお洒落をしたくなりますね。手持ちの帯締めとの組み合わせで、新しい楽しみ方をしてみてはいかがでしょうか。

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