今日は暑さ対策下着として、ステテコを取り上げます。
1.ステテコに用いられる生地・「楊柳」(ようりゅう)
ヨコ糸に強撚糸(きょうねんし)を用いて、布面にシボを出した綿織物を「綿クレープ」又は「ちぢみ」といいますが、その中でタテ方向にシボを出したものが「楊柳」です。
柳の葉を重ねたようなシボがあるので、そのように呼ばれているそうです。
汗をかいても肌に密着しないため快適なことと、丈夫で洗濯してもシワになりにくいことが特長です。
2.タイプA:和装下ばき婦人物ステテコ クレープ生地
「和装下ばき婦人物ステテコ クレープ生地 綿100%楊柳」1944円(税・送料込)
これは従来型、裾が広がったタイプのステテコです。
3.タイプB:キョウエツ ステテコ 白レース付き
「キョウエツ ステテコ 白レース付き 楊柳生地 通年」2200円 (税・送料込)
こちらは裾にゴムが入っていて、レースがあしらわれている点が特徴です。
4.着用してみる
①タイプA
股上が深めなので、少し下げ気味に着用しました。足袋の上あたりまで丈があるので、長襦袢無しでも大丈夫そうです。
②タイプB
股上は浅めです。伸ばせば丈は下まであります。着ているうちに少し上にあがりそうですが、ゴムの締め付け感はありません。レースが可愛く、着物の下着としては新鮮な感じです。
5.AとBを比較する
A、B共に1度洗濯してから比べました。
①生地
Aの方が若干薄いです。
②肌触り
Bはシボが立っているため、Aの方が柔らかく感じます。
③股上
股上はAの方が深いです。
④丈と幅
写真ではBが長く見えますが、実際に着てみるとABともに私(身長155cm)には充分な丈があります。
幅は下に置いたAの方がたっぷりしているので、どんな体型の人にも合いそうです。
⑤ウエストのゴム
ABともほとんど同じでゆったりしています。
⑥涼しさ
通気性の点では、下が開いているAの方が通気性が良く涼しいようです。ただし、汗をかいた時はシボが立っているBの方が肌にくっつかず良いかもしれません。
⑦動いてみて
どちらも肌にさらっとあたるので快適です。ただし、Bに関しては、足首のゴムとレースの感触が初めてなので、着ていて少し意識してしまいました。慣れの問題かもしれません。
⑧トイレの時
〈ウエスト部分に関して〉
Bの方が股上が浅いので着脱が楽でした。
Aの場合は下げ気味に履くのが良さそうです。
〈足首部分に関して〉
Aは裾が広がっているので、床につかないように注意する必要があるようです。
少し気を遣います。Bは大丈夫でした。
⑨浴衣では
若い女性の浴衣姿で、時々足が透けてしまっていることがあります。
A、Bのステテコを履けば大丈夫です。
Aのステテコを着用し、白地の浴衣を着てみました。透ける心配はありません。短い浴衣スリップや、裾部分が長くてもポリエステル素材の着物スリップを着るより、このステテコの方が着心地が良く安心だと思いました。
6.感想
AB共に夏に役立つ下着だと思いました。
Bのレースタイプは商品説明に「通年」とあります。楊柳生地のシボに空気をためるので、保温効果もあるようです。一枚あると通年使えて便利かもしれません。