3.十三回忌 2月23日
2月に実家の父の十三回忌がありました。
①略喪服
十三回忌になると洋装の参列者も略喪服(平服)になるとされています。
略喪服はダークスーツ、紺やグレーのワンピースということだと思いますが、最近の傾向としてはどんな法事でも黒喪服が多い気がします。
あれこれ考えずに通夜から法事はすべて黒喪服が無難、という考え方なのでしょう。
昭和50年頃までは通夜の参列に黒喪服はおかしい、という考えがまだ残っていたので、私は紺のワンピースを着て、母は紋付き色無地の着物に黒喪帯でした。
男性のスーツもお通夜はグレーや紺が多く見られました。けれどもこれからはすべての法事が黒喪服に統一されていくような気がします。
そんな流れの中ですが、私は十三回忌に鮫小紋(さめこもん)を選びました。
②紫系の鮫小紋
遠目にはグレーの無地に見えますが……
細かい粒が弧を描くように並ぶ「鮫小紋」です。
鮫小紋は江戸時代の武士の裃(かみしも)をルーツとする伝統的な型染め「江戸小紋」の一種です。
鮫肌(さめはだ)の模様をあらわしているところからこの名があります。
③帯と小物、コート
帯は法事用ではなく、塩瀬羽二重に渋い刺繍が施されたアンテイークの帯です。
結城紬のコートは父が生前愛用していた着物をリメイクしたものなので、ぜひ着用しようと思いました。
サブバッグは普段使いのもので、喪服用の抱えバッグは数珠入れとして持っています。
法要後に徒歩で移動する予定があったため、喪の草履ではなく、歩きやすいものを選びました。
全体は黒で前つぼには赤が使われています。法事ではNGかもしれませんが、履きやすさを優先しました。
④過去の十三回忌
グレーの一つ紋無地の着物に色喪帯
紺色無地(紋なし)の着物に塩瀬羽二重の染帯
4.冬の法事の防寒対策
斎場や会館、ホテルなどで行う場合は別として、冬の法事はとにかく寒いですよね。
以前にもご紹介していますが、私が今回行った対策を記しておきます。
①長袖インナー
3日間のうち、東京の最高気温が9℃だった1月12日に長袖インナーを着用しました。
お寺の本堂もかなり寒く、皆コートを着用するほどでした。
着物の場合、下に着るインナーは自然素材の綿100%と決めています。
こちらで取り上げています。
②足袋カバーと靴下用カイロ
冬の法事では必ず使用しているアイテムです。
靴下用カイロを足袋の底に貼ってから足袋カバーを履きます。
冬の法事に和装で参列することは寒がりの私にとって防寒の意味も大きいです。
足元まで絹の布に覆われ、胴回りはしっかりと暖かいので、足袋の部分さえ保温すれば寒さを感じることはありません。
今後も親戚の法事には故人への思いを込めて、なるべく着物で参列しようと思っています。