絞りの帯揚げは子供や若い人が使うものと思っていませんか?
そんなことはありません。絞りの帯揚げは大人女性にとって、お洒落の強い味方になってくれます。
今日は大人が使う絞りの帯揚げを取り上げます。
1.いろいろな絞りの帯揚げ
まず、絞りの帯揚げにはどんなものがあるのでしょうか。手持ちの帯揚げで見てみます。
①総絞り
帯揚げ全体に絞りが施されています。
ボリュームがあるので、振袖の帯に適しています。
二通りの色が出せるものもあります。
こんな使い方もできます。
②中抜き絞り
「中抜き絞り」と言われる部分絞りの帯揚げで、若い女性や子供向きです。
見えない帯枕部分は絞られていません。
娘は10歳くらいから使いました。(それ以前は中抜き部分が長すぎるので、縫って短くして使っていました)
総絞りと同じに振袖にも使えます。
③薄い色、地味な色、濃い色の絞り
最近は成人式にも地味な色の絞り帯揚げを使うので区別はつけにくいのですが、一般的には色が明るく鮮やかなもの(赤、ピンク、緑など)は振袖向き、薄く地味な色の帯揚げは、大人の女性が年齢にかかわらず使えます。
また、地味な色の帯揚げはほとんどが使いやすい部分絞りになっています。
これは色が濃いので、カジュアルなきものに使っています。
④兵児帯としても?
帯揚げは3歳くらいの子供の兵児帯にもなります。(ボール紙で作った前板を帯揚げでくるみ、前幅を整えています)
2.大人の女性が使える絞りの帯揚げ
①飛び絞り
ところどころ絞りが施され、ボリュームがないので使いやすいです。
②輪出し(りんだし)
花などの飛び柄の部分に色が入っていて、その中に細かい絞りが施されています。
これはもう派手で使用していませんが、
こちらは現役です。
これは絞りの色が薄いので控えめな装いになります。
③その他
総絞りの帯揚げを振袖以外に使うこともあります。
↓
ぼかしで染め分けられているので、色の薄いところを少し出すように使いました。
3.絞りの帯揚げをどう使う?
~使い方を振り返る~
今まで無意識にコーディネートしていましたが、飛び絞りや輪出しの帯揚げを使うときは以下のような目的があったように思います。
- 帯が無地のとき
- 全体的に渋いとき
- おめでたい気持ちを赤で表したいとき
- 温かみがほしいとき
- 帯周りにボリュームがほしいとき
①訪問着や付下げに
②小紋に
③紬や木綿の着物に
このように振り返ってみると、絞りの帯揚げは訪問着から紬まで幅広く合わせることができるようです。
絞りの帯揚げにすることで、シャープで都会的な装いではなく、女性らしい柔らかい雰囲気になります。
特に街着やおしゃれ着としての小紋は自由な取り合わせができるので、気分を変えて帯揚げを絞りにしてみてはいかがでしょうか。