前回ご紹介した博多帯の作り帯を着用してみました。
博多帯は浴衣、単衣、袷と、通年活躍する便利な帯です。
1.浴衣に
①絞りの浴衣
白地、藍絞りの浴衣に合わせました。
浴衣ですが、足袋を履いています。
②半衿がなくても
衿なしの肌襦袢スリップを着用しています。
ふわっと柔らかな厚みのある木綿なので、半衿がなくても衿元が寂しくありません。
☆最近は「浴衣に帯締めや帯揚げを使用するときは襦袢に半衿を!」というのが決まりごとのように言われていますが、そんなことはないので、あまり気にせずに浴衣を楽しむことをおすすめします。
③帯に軽快感を
浴衣なのでお太鼓は小さめにして軽快感を出しました。
前の帯は縞が半分のほうを出し、涼しげに見えるようにしました。
帯揚げは暑苦しくないように目立たないものを、帯締めは半分だけ赤のものにしました。
この浴衣についてはこちらでも取り上げています。
2.単衣に
①琉球絣
単衣の琉球絣に合わせました。
博多帯には、単衣の紬が一番合わせやすいかもしれません。
気温が上がる5月半ばくらいから、盛夏をのぞいて10月はじめまで心地よく着られます。
②長襦袢スリップで
絽の衿がついた長襦袢スリップを着用しています。夏日(26℃)でしたが、さわやかに着られました。
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長襦袢スリップはこちらで紹介しています。
③帯締めをポイントに
きものと帯の色の系統が同じなので、帯締めでアクセントを付けました。
絣の赤を帯締めに取り入れたら若々しい装いになるかもしれませんが、あえて別の色にしました。
お太鼓は斜めにして表情をつけました。
3.袷に
①紬の無地
無地の紬(玉ねぎ染め)に合わせました。
紬でも、無地は少しよそゆきの感じに見えます。
②縞を強調
白っぽいきものは少し間延びしてしまうので、帯の段文様を強調しています。
横からも段文様が目立ちます。
お太鼓はまっすぐに、ふつうの大きさに作りました。
③帯留めで格を上げる?
翡翠のペンダントを帯留めにしています。
ごく小さな石ですが、2016年に「国石」*となった翡翠の帯留めでおしゃれ感を上げようと思いました。
*国石(こくせき)…その国家を代表・象徴する石(宝石)のことを言います。
翡翠は縄文時代から宝飾品などとして使われてきたことから、2016年9月に日本鉱物科学会が国石に選定しました。(参考:Wikipedia.org)
今日は博多作り帯の着用例をご紹介しました。
博多帯は長いシーズン着用可能で便利な帯ですが、二部式の作り帯にすることで、装い方も楽しめる帯になりました。