前回
「南部しぼり」のご紹介1 ~茜染~
に続き「南部しぼり」のお話です。
今日は「紫根染」の古い着物と帯をご紹介します。
若い頃から晩年まで、
家に居る私の母のイメージは紫根染のきものに白い割烹着でした。
木綿の南部絞りは柔らかく、肌に馴染みの良い点が、
日常着として愛用していた理由だと思います。
そして意外にも袷にすると、ほどよく空気を含むせいかとても暖かいのです。
1.木綿製紫根染 矢羽根文様 袷きもの
これは中学生の頃、
前回の記事でもご紹介した盛岡の草紫堂さんを両親と訪ね、
自分で選び買ってもらった思い出のきものです。
その当時歌舞伎の腰元衣裳に憧れていた私は、
どうしてもこの紫根絞りを着てみたかったのです。
仕立ててもらい着てみると実に着心地が良く、家でも普段に着ていました。
普段着だったせいなのか、その当時写真を撮っていないのが残念です。
つづいては、母が愛用していたものです。
2.木綿製紫根染 きもの
木綿製は今では貴重なものとなってしまいました。
遺されたこれらのきものはこれからも大切にしたいです。
3.絹製紫根染 袷訪問着
こちらは絹製です。
木綿とはまた違った質感/コントラストが美しいですよね。
4.絽 紫根染
経年変化の為か紫は赤っぽく、絞りの部分は黄色味を帯びています。
5.羽織
裏地は紅型です。
黄色は紫色の補色関係にあり、
見えない部分ですが、差し色として粋な雰囲気が漂います
6.上っ張りコート
7.絹製帯
この麻の葉模様はもちろん全て一つ一つ手作業による絞りです。
美しい仕上がりに高い技術力を感じます
8.木綿製帯
9.ハンドバッグ
いかがですか?
前回もお知らせしましたが、このような古いきものではなく、現代の作り手による新鮮な紫根染を御覧になりたい方はぜひこちらへ↓
■ 紫根染・茜染 きもの展
日時:平成26年9月24日(水)→9月30日(火) 7日間
場所:日本橋高島屋 7階呉服サロン
時間:午前10時~午後8時(最終日は午後5時まで)