みなさんは「南部しぼり」をご存じですか?
前回の記事で着ていた紫の絽のきものも「紫根染の南部しぼり」で、
南部しぼりは岩手県盛岡市で作られる草木染めの絞りです。
南部しぼりには紫根染と茜染の二種類があります。
(詳しい説明は専門店「草紫堂」さんのウェブサイトをご覧下さい。
http://www.ictnet.ne.jp/~soshido/)
今日は南部しぼりのうち、
最近CMで女優の杏さんが着ていたことで話題になった、
「茜染」についてご紹介します。
南部しぼりの茜染め
盛岡出身の日舞師匠とのご縁もあり、
私は子供の頃から紫根染や茜染をよく目にし、親しんできました。
母の日常着でもありました。
ひとめ見ればすぐわかる個性的な色合いと柄、
そして美しい絞りは本当に魅力的です。
紫根染と茜染はそれぞれ木綿製と絹製があり、
木綿製は柔らかく温かみのある風合い。普段着としても着やすくて最高です。
(しかし残念なことに現在では作られていないようです)
絹製は華やかさと独特の光沢、陰影のある色合いが大変美しいです。
1.木綿製茜染きもの
2.絹製茜染きもの
3.絹製の帯
4.上っ張り
5.座布団
6.帯締めとテーブルセンター
いかがですか?
いずれも40年近く前のものです。(上っ張りはそれ以上)
当時茜染は若い人向きとされていましたが、
最近では5~60代の方も購入されているようです。
華やかさだけでない陰影と深みのある茜染は、
今の時代、年齢を問わず楽しめるのだと思います。
私も、木綿の単衣茜染を今も愛用しています。
(若い頃の57センチもあった袖丈は自分で短く直しました)
これを着るともちろん、気分も若返ります!
さて、南部しぼりのきものを実際にご覧になりたい方に朗報です。
9月24日~30日 日本橋高島屋にて「紫根染.茜染 きもの展」が開催されます。
■ 紫根染・茜染 きもの展
日時:平成26年9月24日(水)→9月30日(火) 7日間
場所:日本橋高島屋 7階呉服サロン
時間:午前10時~午後8時(最終日は午後5時まで)
引用:http://www.ictnet.ne.jp/~soshido/whatsnew/index.html
草木染めは年月とともに色も変化します。
今日ご紹介した着物や帯は色が変わっているものもあります。
展示会では出来立ての色鮮やかな作品たちに出会えると思いますよ。
次回は紫根染をご紹介しますね。