今日は前回に続き、帯締めのおめでたい結び方である「のし結び」を取り上げます。
見た目は普通の結び方とあまり変わりませんが、結んでみると気分がアップするかもしれません。
※前回の記事はこちら↓
１．「のし結び」の結び方
＊ここでの左右は着る人側からみた（自装の）場合です。
①左右の紐の長さを揃える
お太鼓の中に帯締めを通したら、片方の手で根本をつまみ、前で両端を揃えます。
（ここでは撮影の為にクリップを使っていますが、実際は不要です）
②重ねる
右手側の帯締めを上にして重ねます。
（重ねるときに左右の手を入れ替えて帯締めをクロスさせます。）
＊右側を上にする点が普通の結び方と違います。
③体に沿わせる
重ねた状態で体に近づけます。
そのまま帯締めの両はしを上に向けます。
こうすると左の帯締めが上になります。（ここで、きものの「左が上」の法則？が当てはまります）
④ひと結びする
上に重ねた帯締めを上から下へくぐらせギュッと引き締めます。
⑤輪を作る
緩まないように結び目の中心を指でおさえて、下の帯締めで横向きに輪を作り、中心に重ねます。
（撮影の為、指でおさえる部分をクリップで留めています）
⑥上の帯締めをおろす
中心をおさえたまま上の帯締めを下におろします。
⑦輪をくぐらせる
おろした帯締めを下から輪にくぐらせ、上に向かって引きます。
※このときも、指で中心を押さえておきます。
⑧締める
右手で中心を押さえながら、左の帯締めを引いて締めます。
＊結び目が帯の中心にあることを確認します
＊⑥で下におろした部分だけが帯締めの裏側になります
⑨おさめる
帯締めの端を脇のほうではさみます。
房の向きはカジュアルの場合は上下どちらでも良いと私は思っています。
このように短くて太い帯締めの場合は、下向きが安定します。
２．平組の帯締めの一般的な結び方
皆がやっている一般的な結び方も、簡単におさらいしましょう。
着付け教室や着付け本、着付けの動画の多くがこの方法だと思います。
①左右の紐の長さを揃える
1と同じです。
②重ねる
衿合わせと同じように、自分から見て左（上前側）の帯締めを上にして重ねます。
③ひと結びする
上の帯締めを下からくぐらせ引き締めます。
④輪を作る
緩まないように結び目の中心を指でおさえて、上の帯締めで横向きに輪を作り、中心に重ねます。
⑤下の帯締めを折り上げる
中心をおさえたまま下の帯締めを上に折り上げます。
⑥輪をくぐらせる
折り上げた帯締めを上から輪にくぐらせ、下に向かって引きます。
⑦締める
右手で中心を押さえながら、左の帯締めを引いて締めます。
⑧おさめる
帯締めの両端を脇のほうではさみます。