◇ お世話になった先生のお宅を訪問着で…
先日、大学の恩師を訪ねました。
恩師は神父で、訪問先は個人のお宅ではありません。
自然に恵まれた武蔵野の一角にあるお住まい。
ここに約20名の神父が生活していらっしゃいます。
道行コートの下は訪問着です。
今は訪問着でどこかのお宅にご挨拶に伺う…ということが少なくなりましたね。
91歳の先生は車椅子での生活ですが、
大変お元気そうで、よく通るお声は今も変わりません。
◇ くのやの干支手拭いとは?
この時期にお会いする時、必ずお持ちするのがこれです。
銀座くのや の「手拭道筋」です。
十二支の動物が一列に並び、その年の干支の動物だけが赤く染められています。
私も先生とお揃いで購入。
「道筋」というネーミングの理由は、お店の方も分からないということでした。
洒落た名前のこの手拭いは、
50年以上前から型も変わらず毎年作り続けられている、
くのやの伝統的な商品です。
http://www.ginza-kunoya.jp/
(ウェブサイトには掲載されていませんが、銀座松屋内のお店にあります)
「僕はタオルより手拭いの方が何にでも使えて好きですねぇ」
とおっしゃる先生。
普段、襟元にも素敵な手拭いを巻いていらっしゃいます。
先生は嬉しそうに未年の「道筋」を広げてご覧になったあと、
又畳んで袋にしまわれました。
先生、来年もどうぞお元気でお過ごし下さい!
この日は蔦葛(つたかずら)の訪問着です。
きものと帯については次回取り上げます。