履き物 買ってみた

疲れにくい低反発草履

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今日はカジュアルから礼装まで幅広く活用できそうな、疲れにくい草履のレビューです。

1.購入のきっかけ

①草履は疲れる?

昨年お呼ばれで何回かきものを着た娘に、「草履で歩くと足が疲れるのだけど、もう少し楽な草履はないかしら?」と言われました。

娘に履かせていた草履はいずれも鼻緒は柔らかく、私にとっては結構履きやすい草履だったので意外でしたが、台にクッション性がないところが慣れない人には辛いのかもしれないと思いました。

 

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△娘が履いていた佐賀錦の草履

鼻緒の裏は本天(ビロード)が使われ、革の草履よりは格段に歩きやすいと思っていた草履ですが、
台が堅いことが気になったようです。

②クッション性のある礼装用草履?

昭和時代の草履は革製で鼻緒も台も硬く、細く小さめな形が主流でした。

それが当たり前だったので、あまり足が疲れるという感覚はなかったような気がします。

 

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△昭和の細いカジュアル草履(生地はホースヘアー)

近年、クッション性のある草履が出回り、私もカジュアル用に使用していますが、礼装用まで考えたことはありませんでした。

そこで、「疲れにくい草履」で検索したところ、フォーマルな装いに向く草履が見つかりました。

 

2.疲れにくい低反発草履

①届く

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注文後、2日で届きました。

 

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開けてみると……

 

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丁寧にラッピングされた箱と

 

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おまけの足袋ソックスが入っていました。

 

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のしが可愛く工夫されていて、プレゼントになりそうです。

 

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鼻緒を潰さないためのクッションが付けられていました。

 

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△低反発 帆布ぞうり

価格は送料無料で12,980円 (税込)でした(購入時)。

[きもの寿庵] 草履 低反発 帆布草履 Mサイズ さくら色

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②形状

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△上から見たところ

玄関に脱いだときの感じがこれでわかります。

華奢ではありませんが、安定感のある小判型です。鼻緒と台が同色で同じ素材ですので、フォーマルな装いに履けます。

 

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△裏側

Mサイズを購入しました。

もちろんシールはきれいに剥がれました。

 

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△かかと部分

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△巻部分

三枚芯でかかとの高さは6.2cmです。

③材質など

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天(足を載せる部分)は日本製の帆布*素材なので、滑りにくいと思います。

帆布(はんぷ)…綿や麻の太い糸で密に織った厚地の丈夫な平織物。絹や化学繊維のものもある。
「ダック duck」「ズック」とも同じもので、これらを含め「帆布」と呼ばれている。(成田典子(2012)『テキスタイル用語辞典』テキスタイル・ツリーより)

 

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鼻緒の裏は化繊ですが、本天(ビロード)のような柔らかい生地が使われています。

 

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色は白っぽいですが、これは「さくら色」で、白は別にあります。(全9色)

色の種類が豊富なので、着物に合わせて選べそうです。

底は合成皮革です。

④商品説明による特長

  • 低反発草履は、足の凹凸に合わせてフィットし、体重を均一的に分散するので疲れにくい
  • 帆布は、非常に軽量で摩擦・衝撃に強く耐久性に優れ、特殊コーティングしているので、雨にも強く傷も付きにくい
  • 三枚芯は、高さが出て足長効果でスタイルアップ。フォーマルからカジュアルまで幅広く使える

 

3.使用例

①振袖に

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結婚式のお呼ばれで、振袖着用の時に履かせました。長時間履いていても疲れなかったとのことでした。

 

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成人式の振袖用としては少しおとなしい感じですが、どんな色柄でも合わせられる無難な草履だと思いました。

②訪問着に

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娘の使用後に訪問着に合わせてみました。かなり歩きましたが、私も疲れなかったです。

 

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巻(側面)部分が無地なので面白味は無いですが、無難な感じです。

 

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よそゆきの着物にふさわしい高さがあります。

③カジュアルに

昭和時代は、カジュアルなきものには台の低い草履を履き、高いものは格が高く礼装用、とされていました。

若い女性向けも同じで、振袖やよそゆきの草履と、小紋や紬に履く草履は、素材だけでなく高さでもはっきり区別されていたのです。

しかし、現代では雨に強いウレタン草履や、カレンブロッソの特殊ポリマー+ゴム底の台など、いわゆる厚底のカジュアル草履が多くなってきました。

そこで、この草履もカジュアルな用途で使えると思いました。白い草履なので、季節的には単衣や夏物に合いそうです。

 

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琉球絣の単衣に履きました。

私が若い頃だったら「足元が重くて着物に釣り合わない」と年配女性に注意されそうですが、現代ならこの草履のボリュームに違和感はないようです。

 

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郡上紬の単衣と半幅帯の取り合わせに履いてみました。

 

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白い草履が多色の着物をスッキリとさせています。

④雨の日は?

この草履は帆布に特殊コーティングしてあるので、出先で雨に降られても、ある程度は大丈夫です。

 

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つま先を雨から守るこのようなカバーを持参していれば、なお安心です。

 

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△  雨用つま掛け「美人のつま先」です。

こちらで紹介しています。

 

実際、ちょっと不安定なお天気の日にこの草履を履いていて、雨にあったことがあります。

草履の底は濡れてしまいましたが、二日間室内で乾かしたところ、元通りになりました。(ウレタンやゴム底のように、拭いただけでは回復しません)

合成皮革の底は雨用ではないので、長時間濡れてしまうと内部に水が入る可能性がありますが、少しなら大丈夫だと思いました。

 

4.「低反発 帆布ぞうり」の感想

  • 軽くてクッション性があり、すべらないので、疲れにくいことを実感しました。
  • 今まで白い草履は礼装用と考えがちでしたが、これは帆布素材のカジュアル感があるので、どんな着物でも合わせやすいと思いました。
  • 重厚さや高級感はないですが、上品で控えめな印象の草履でした。
  • 革草履より雨を気にせず気楽に履けると思いました。
  • 合成皮革は経年劣化するものなので、長く使うというよりは、数年使用したら新しいものに変える、という感覚で履けば良いと思いました。

 

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