先週末、
日本橋高島屋「盛岡草紫堂 紫根染・茜染きもの展」に行って来ました。
盛岡のお店を両親と訪ねて以来、
草紫堂の方とお会いするのは39年ぶり!
その頃はもうお店に出ていらしたという小原さんが、
にこやかに出迎えて下さいました。
今回は、展示会当日の様子や、
草紫堂、紫根染、茜染についてお伝えしようと思います。
1.「盛岡草紫堂 紫根染・茜染きもの展」当日の様子
もしかしたら当時お目にかかっていたのかもしれません。
小原さんは南部しぼりに限らず、きもの全般に詳しいベテランで、
ご自分で絞り作業もなさるそうです。
素敵な菊花文様の紫根染を見せて下さいました。
この絞りを振袖にして、
若いお嬢さんが着たら華やかで美しいでしょうね。
私が夏に着た絽の紫根染と同じ夕顔文様の茜染。
雰囲気が全く変わり、七五三のお祝い着にも相応しい可愛らしさです。
芸術性豊かな文様から斬新でシャープな幾何学模様に至るまで、
草紫堂の全てのデザインは昭和初期から今日まで、
変わることなく受け継がれているとのことでした。
小原さんと一緒にテキパキとお客様への応対をする若い久保さんと。
(私が手にしているのは草紫堂さんの紙袋です)
彼女は茜染の細かい柄のきものと、
大きい花模様の帯を組み合わせてキュートに着こなしています。
さすがに若い方と茜染を着て並ぶのは気が引けました。
一緒に行った友人と小原さんと三人で。
小原さんが着ていらっしゃるのは女優杏さんが、
CMで着用したものと同じ柄の紫根染。
杏さんはその茜染をとても気に入り、そのまま購入したそうです。
この日友人が購入した帯。
彼女は落ち着いた色合いの紬を着ることが多く、
少し華やかさを演出したいと、
この茜染を選びました。総柄でなく、無地の部分があるところが魅力。
帯の前部分に変化がつけられますね。
きっとどんな紬にもぴったりの万能帯になるのでは?
出来上がりが楽しみです。
2.当日着ていった茜染め
さて、この日の私は昭和50年当時の木綿の茜染。
袖丈は57センチから10センチほど短くしましたが、
ひとりの人間が40年近く同じものを着られるというのは、
きもののすごい所ですよね?
帯は渋めのグリーン系。片輪車の柄の生紬です。
古びて少し黄色味がかった色は、
ちょうど今頃の銀杏の葉をイメージしたつもりです。
帯の色が茜の赤みも抑えてくれているような気がします。
草履も偶然似た色でした。
帯留めはこけし。
かなり古い物ですが、母がしていた記憶はなく、
箪笥にしまわれていました。
ネット検索していたら、
ほぼ同じ帯留めの画像をアップしている方がいました。
説明によると昭和初期の京焼きとのことでした。
それでは。