前回はくるっと帯芯を使って浴衣を着てみましたが、今回は銀座結びのやり方について、写真で1カットずつ順を追ってご紹介します。
1.帯芯と帯を巻く
①帯芯を巻く
伊達締めをしてから帯芯を巻きました。(コーリンベルトを使えば伊達締めは不要。帯芯が伊達締め代わりになります)
斜めのラインが上になるように巻き、上が揃うように留めます。
上を揃えて巻くことがポイントのようです。(説明書より。)
確かに下がすぼまり、胸元にゆとりができました。
②帯を巻く
後ろに手先を垂らします
- 掛けるのは右肩でも左肩でもどちらでも大丈夫です
- 輪(折り山)が外側に来るように
- 帯芯の半分~下のラインにかかるくらいまで垂らします
帯を巻いていきます
帯を引き締めるときは、「巻き始めの下の角」(下の写真参照)を持ち、長い方の帯を引いて締めます。
お太鼓柄の帯の場合は、柄が中央あたりに来ているか、後ろを確認します。
2.帯を結んで羽根を作る
③帯を結ぶ
今回は柔らかい夏帯なので、しっかり固定しふっくら仕上がるように1回帯を結びます。(硬い帯の場合は帯を折って仮紐で抑える方法もあります。)
肩に預けていた手先を下ろし
体の中央まで手先をずらします。
このときはタレ(お太鼓を作る帯の長い方)が下になっています。
今度はタレを上にします
ひと結びします。
長いタレのほうをくぐらせますが、大変だったら手先をくぐらせてもよいです。
結んだ手先は脇にクリップでとめておきます。(見やすいようにタレを上げています。)
④銀座結びの羽根を作る
タレの山を広げます。(ここは隠れる部分なのできれいにしなくてもよいです。)
羽根になる手先をタレの上に載せます。
このとき、左右の長さがおなじになるように注意します。(手で押さえればクリップは不要です。)
仮紐をします。
紐を後ろで結ぶのは大変なので、横で結んでおきます。
3.お太鼓を作る
①お太鼓の山を決める
お太鼓の山になる位置に紐を入れてお太鼓の山を作ります。
上に引き上げるときは、羽根の下線からタレを上に折ります。(柔らかい帯だと、羽根も一緒に折れてしまうことがあるので注意します。)
はじめの山の上に載せます。(お太鼓柄の場合、模様の上部が少し隠れるくらいが良いと思います。)
この紐は取らないので、後ろの帯の上でしっかり結びます。
②帯揚げをする
先程の紐の上に帯揚げを当てます。(帯揚げはあらかじめ細めに折っておきます。)
【ポイント】①の紐をせずに、帯揚げのみで止める方法もありますが、紐を使うほうが前がきれいに仕上がります。または、止めた紐を帯の中に隠して、帯揚げ無しで仕上げることもできます。
帯揚げを後ろで仮結びします。
③羽根を起こす
仮紐をほどきます。
抑えていた羽根を起こします。
帯の中はこうなっています。(掛かっているのは帯揚げです)
④タレの位置を決める
お太鼓下のタレの長さを決めて仮紐でおさえます。タレの長さはふつうのお太鼓より少し長めにします。(実際はクリップで止める必要はなく、お太鼓を垂らしたまま行います)
仮紐の位置は、胴に巻いた帯の下のラインに合わせます。
帯締めをお太鼓の中に通します。
帯締めを通したお太鼓の輪の部分を内側に折り、帯締めを後ろで結びます。
帯締めを結んだら、仮紐を外します。
4.くるっと廻す
①形の確認
羽根をもう一度起こして形を整えます。
②帯を廻す
「くるっと帯芯」ごと帯を右方向に廻します。
↓
帯芯ごとなのでスムーズに廻ります。
廻したらお太鼓が真後ろにあるか確認します。
上から 帯揚げ・お太鼓を止めている胸の紐・帯締め の三種類が仮結び状態になっています。
5.仕上げ
①胸の紐
(帯揚げをいったんほどき)胸の紐を結び直して帯の中に入れます。
②帯揚げ
帯揚げをきれいに飾ります。
③帯締め
帯締めを結びます。
④出来上がり
完成です。
帯地の質や長さによって、お太鼓の形や羽根の張り方、羽根の長さは変わってくると思います。体型によっても雰囲気が変わるので、正解はなく、形は自由だと思います。
帯締めが長すぎて房が邪魔ですね。
自分で着たときは、帯締めの房をお太鼓の中に収めてしまいました。
銀座結びは羽根がポイントなので、帯揚げや帯締めは控えめな方が良いと思います。