今日はタンスやきものの湿気、気になる臭いに効果のある調湿木炭をご紹介します。
出雲カーボン株式会社の「炭八」です。
1.炭八とは
①産学連携
島根大学との産学連携で開発された日本で唯一の「調湿木炭」です。
住宅の床下や天井、室内に置いて、ジメジメしたら<吸湿>を、空気が乾いたら<放湿>し、年間を通じて湿度を人間の健康に適した40~60%に近づけることができるというものです。
また、住宅だけでなく病院でも使われ、病室の空気を浄化して患者の入院環境を向上させています。
②調湿力
一般的な炭よりも高温で焼くことで、備長炭の2倍以上という調湿能力を誇ります。
③半永久的
炭八は呼吸を続け飽和しないため、半永久的に性能を維持します。
④住まいを守る
炭八を家の床下や天井に敷設することで、余分な湿気を取り除き、木材の腐食を防ぐことができます。床下用、天井用だけでなく、室内用としてさまざまな大きさのものが作られています。
(出雲屋炭八のウェブサイトからの引用)
今日取り上げるのは押し入れ用とタンス用の炭八です。
2.今まで経験した消臭効果
今まで炭八を使用してみて、効果があったと思われる例をご紹介します。
①押入れ下の引き出しの臭い
押入れ下段に置いている引き出しです。
折りたたみ傘やナイロン、ポリエステル系のショッピングバッグやサブバッグを入れていますが、湿気の嫌な臭いがしていました。
長く収納したままの傘は、使おうとして開くと、不快な臭いがするほどでした。
そこで、炭八を入れて3日ほど様子を見ました。すると、どの傘もバッグも臭わなくなりました。
②古いたんすの臭い
きついナフタリン臭のするうわっぱりでしたが、
↓ ↓ ↓
1週間ほどで臭いはなくなりました。(以下の記事参照)
古いタンス臭のある帯は
↓ ↓ ↓
このようにして2週間放置しておいたら、臭いはわからなくなりました。
①②で使用したのは 押入れ用の「炭八ロング」(3リットル)でした。
消臭の効果が確認できたため、調湿効果も期待できるのではと、新たに引き出し用の炭八を購入することにしました。
3.届く
①タンス用
注文後約1日ですぐに届きました
全部出してみました。
一つずつビニール袋に入っています。
「炭八タンス用」です。下駄箱やタンスに使用します。
粉漏れしないように2重包装してあるとのことです。(不織布です)
- 12cm×22cm 厚み約5cm
- 約100g/袋
- 1,047円(税込)/袋
当たり前かもしれませんが、とてもシンプルなデザインです。
おすすめの場所や使用量の目安が記されています。
- タンスには1個だそうです。
- 月に一度、袋のまま天日干しをすると一層効果的に使用できるそうです。
②製造元(出雲カーボン株式会社)に聞く
たんすの引き出しのどこに入れれば効果的かなど、疑問に思ったことを「出雲カーボン株式会社」に電話で問い合わせました
Q1.タンスのどこに入れるか?
- タンスの引き出しの一番下だけで良い。引き出しの奥はつながっているので、効果は全体に広がる。
- 上下2つに別れている和ダンスなどは、それぞれの一番下へ入れる。
Q2.効果はどのくらい持続するか
- 調湿効果は半永久的。
- 脱臭効果に関しては、使用場所により変わる。炭八が出来て18年目だが、17年間使用している病院や老人ホームはまだ効果が持続している。
*説明書には、「脱臭効果は、使用場所により効果の持続性が変わります。より効果を求められる場合は1年を目安に交換してください」となっていますが、普通の部屋の環境であれば、あまり交換する必要はないようです。
Q3.説明書に「天日干しを月一回すると効果的」とあるが、天日干しが難しい場合は?
- タンスや押入れから出して、湿度が高くない部屋にしばらく置いておくだけでも大丈夫。
Q4.使用してから効果が出るまではどのくらい?
- 調湿は2週間、消臭は2~3日で効果があらわれる。
以上のような説明を直接聞き、炭八の取扱いは比較的簡単だと思いました。
そして、早速試してみました。
4.使ってみる
①タンスに入れる
普段あまり出し入れをしないタンスから優先的に炭八を入れました。入れたのはそれぞれ一番下の引き出しだけです。
炭八の厚みは5cm。その分はきものを入れずに空けておくのが着物にとっても理想的だと思いました。
②経過と感想
一ヶ月後、引き出しを確認しました。
以前はきものを入れたたとう紙が少し湿っぽかったのですが、かなり改善されたように思いました。
入れなかったタンスもあったので、それぞれの引き出しに入っているたとう紙の間に手を入れてみたのですが、あきらかに違いがありました。
炭八を入れたタンスは、入れた引き出しだけでなく、その上も改善されていました。
効果を持続させるために、湿度の低い日に炭八を引き出しから出し、しばらく放置してから再び戻しました。
このようにしてタンスの調湿をおこなうことで、着る機会の少ない着物も<虫干しのチャンスを待つ間の状態>が良くなるのではないかと思いました。
もちろん炭八を過信して虫干しケアを怠ってはいけませんが、ちょっとだけ安心感が得られました。