イベント訪問 コーディネート/着方

【写真解説】コンサートに合う着物の選び方 ~紬の洒落きもの~

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皆さんはどのような装いで音楽会に行きますか?

先日、紬のおしゃれ着で久しぶりのコンサートに行きました。小さめのホールの場合、小紋などのやわらかものより紬の方が落ち着くこともあります。

1.音楽会のきものを選ぶときは

歌舞伎や能など日本の伝統芸能を鑑賞する時はきものが合いますが、洋楽のコンサートには何を着たら良いのでしょうか。

「きものを着たいけど、浮いてしまいそう……」と不安になることもありますよね?

私も以前はそうでしたが、以下のような点を考えながら着物を選ぶようにしていたら、だんだん不安を感じなくなりました。

①会場の大きさで

オペラ、バレエ、オーケストラ演奏などが行われる客席数1,000人以上の大ホールでは、普段着から盛装までさまざまな服装の人がいます。

そういう場合は木綿や紬のカジュアルきものでも、華やかな訪問着でも、好きなものを着れば良いと思います。

ただしドレスアップした観客が多い公演ということがことがわかっていたら、小紋や付下げなどやわらかものを着るほうが楽しく鑑賞できると思います。

一方、小さいホールでは着物姿が目立つことがあります。

基本的には何を着ても良いですが、紬か小紋程度にして、あまり華やかな着物は控えるほうが無難です。

そして席に座るとき、席を立つときなどの立ち居振る舞いにも気を付けましょう。

②種類や内容で

音楽会といってもジャズやシャンソン、クラシック、邦楽など、様々なジャンルがありますね。
私は、ステージでの演奏や歌、そして客席で鑑賞している自分をイメージして着物を選ぶこともあります。

歌舞伎鑑賞のように演目にちなんだ模様の着物や帯……などというのは難しいですが、公演案内やチラシを見て着物を思いつくこともあります。

慣れないうちは周りの人の洋服に馴染むような控えめな色や柄にして様子を見るのも良いでしょう。
そのうちに着ていきたいものがイメージできるようになると思います。

③招待か一般の観客か

同じ音楽会でも、招待されたり出演者が知り合いで本人や家族に挨拶する場合などは、少しよそ行き感のあるものが良いでしょう。

無地に近い紬や細かい柄の小紋などに帯でアクセントを付けたりすると、控えめながら好印象だと思います。

一般客ならあまり気にしなくても大丈夫です。

 

2.今までの取り合わせから

今まで音楽会に行ったときのきものを少しご紹介します。

①洋風な花柄

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花束のような花柄だと思って着用しました

 

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帯留めはチェコガラスのボタンです。

 

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黒地の小紋は周りに馴染むような気がして安心できます。

②更紗

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花更紗文様の染め結城紬です。

帯と帯留めはクリスマスシーズンを意識した取り合わせです。

 

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羽織の更紗文様は少し洋風なのでコンサートに着用しています。

③無地

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紬の無地をクリスマスのコンサートに着用しました。
音楽会のイメージカラーが「青」なので帯を青にしています。

 

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年明け早々のコンサートだったので、この日だけはコンサートという意識は持たずに新春の取り合わせにしました。

遠目には無地に見える「初夢」というタイトルの江戸小紋に鶴亀の帯を合わせています。

 

3.紬のおしゃれ着

音楽会の会場でやわらかい着物が目立つのは、シルクの光沢感や鮮やかさによるものなのでしょう。

私はそれも素敵だと思いますが、気楽さや動きやすさを求めるなら紬の着物が良いと思います。

今回は少しよそ行き風の紬を選びました。

①後染めの結城紬

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結城紬の白生地に染を施した付下げです。

紬はカジュアルな普段着ですが、後染めをすることで少しおしゃれな雰囲気になります。

着崩れしにくく温かい紬の特徴はそのままなので、リラックスして鑑賞したい音楽会には
重宝なきものです。

②絵画的

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この着物は幻想的な絵画のような雰囲気があるので、洋風なコンサート向きだと思っています。

 

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節のある紬地が油絵のキャンバスのようにも見えます。

 

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羊歯(シダ)がメインの模様です。

シダ文様は平安時代から使われていた文様で、子孫繁栄の象徴とされるようです。正月飾りに使われる「うらじろ」はシダのことです。

③洒落袋帯で

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櫛織り風の袋帯を合わせました。

 

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金銀糸が入っているので少しよそ行きの感じです。

 

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緊急事態の期間が終わって初めてのコンサートなので、カジュアルではなく、少しあらたまって見える取り合わせにしました。

④銀座王子ホール

コンサートは銀座にある王子ホールで行われました。

王子ホールは銀座4丁目、三越伊勢丹の裏に建つ王子ホールディングス(元王子製紙)のビルの中(2-3階)にあります。客席数は315です。

 

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△ エントランスホールにて

後ろのレリーフは人間国宝の備前焼作家・藤原雄(ふじわら ゆう)(1932年 – 2001年)の作品で、タイトルは「森の響(うた)」

紙の会社だけに、森は紙の源、響(うた)は音楽(コンサート)を連想させます。

藤原雄氏は「青年時代は文学や音楽に熱中していた」(ウィキペディアより)ということですので、音楽への思いもこの作品に込められているのかもしれません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E9%9B%84

 

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△ ステージ

当日はピアノとテノール歌手、元宝塚男役のボーカルの3人によるステージでした。

それぞれのジャンルの歌だけでなく、宝塚公演で歌われた楽曲を二人が素敵なハーモニーで歌い上げていたのが印象的でした。

 

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△ 公演プログラム裏に印刷されたブラーヴィ!(ブラーボ!の複数人用)

客席では声が出せないため、「素晴らしい!」と思ったら、拍手とともにこれを掲げるという提案です。

私は何回もステージに向けてこの「BRAVI!」を振りました。

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