先日、真田紐の三分紐を購入しました。帯揚げもセットになっているものです。
カジュアルな着物に合わせやすい三分紐です。
1.真田紐とは
「真田紐」を聞き慣れない人でも、茶道具などを入れる桐箱についている紐、というと分かりやすいかもしれません。
①真田紐は織物
Wikipediaの説明を引用すると……
「真田紐(さなだひも)は、縦糸と横糸を使い、織機で織った平たく狭い織物の日本の紐。元々は一重織りで、中を空洞にした袋織りが派生した。材質は木綿・正絹を使う。」
「真田紐は、通常の織物の4倍以上の糸を圧縮して平たく織られ、伸びにくく丈夫である。そのため重量物を吊ったり、物を確実に縛ったりする際に使う。」
<名前の由来>
「起原は定かではないが、関ヶ原の戦いで敗れて九度山に配流されて蟄居していた真田昌幸・信繁父子が真田紐を作製し、生計を立てていたという俗説がある。」
同じ紐でも、一般的な帯締めは組み紐で伸縮性があり、真田紐は織り物で伸びにくいという点が大きな違いです。
②丈夫な真田紐
50年以上前の古い桐箱に掛かっていた真田紐です。(汚くてすみません^^;)
△お椀の入った桐箱の紐。「つづら掛け」という紐の掛け方です。
どちらも古びても傷みはなく、桐箱の蓋をしっかり抑えることができます。
真田紐は劣化せず、丈夫さは変わりません。
それに対して組紐の帯締めは経験上、劣化するようです。
2.真田紐の帯締め 帯揚げとセットで購入
①届く
ネコポスで注文後2日で届きました。
色の組み合わせは自由ですが、私はどちらも黄色系を選びました。
価格は1780円(税込)、送料200円 でした。
真田紐はくっきりした縞と段柄です。
②帯揚げ
帯揚げには絞りが施されていました。
「商品画像はサンプルで、違う柄の場合がある」と説明されていましたが、絞りは意外で、得をした感じです。
地紋もきれいで、予想していたより良さそうです。
生地もしっかりしています。
③素材など
帯揚げ:絹100%
真田紐:綿100%
真田紐長さ:135cm(通常)
綿100%なので柔らかい手触りです。
④選べる
この商品は色々選択できます。
- 帯揚げと帯締めの色がそれぞれ選べて組み合わせは自由です。
- 帯締めの長さは三種類から選びます。(追加料金あり)
通常135cm
並尺150cm(+100円)
長尺170cm(+200円)
ふつうの三分紐との比較
私は通常サイズを選びましたが、一般的な三分紐より12cm長いです。
3.使用してみる
①帯留めを使う
夏塩沢に木綿の帯を合わせました。
遠目の後ろ姿は、きものも帯も無地に見えて地味ですが、
前は帯留めと三分紐、そして芭蕉布のクラッチバッグがアクセントになっています。
帯留めは堆漆(ついしつ)*です。
*堆漆…漆を何層も重ねていき、最後に削って模様を出すもの
帯揚げの絞り部分が見えるように飾ってみました。
②紐だけで使用
手持ちの三分紐より12cmも長いので、帯締めとして使ってみました。
麻ちぢみの無地の浴衣に博多の帯です。
無地や単純な柄の帯には真田紐の柄が生きてきます。
帯締めの端はギリギリ挟める程度ですが、昔はこの程度の長さの帯締めが結構ありました。
帯締めは重ねずに二本並べるとボリュームが出て面白いと思います。
③ 感想
- 三分紐として購入しましたが、通常サイズでも帯締めとして使えることがわかりました。
並尺(150cm)ならばもっと余裕を持って締められると思いました。 - 結び目は小さいですが、半幅帯だけでなく名古屋帯で通年使用できるようです。
- 帯揚げは少しシボがあるので、単衣の季節に合う<絽ちりめん>にも見え、長い期間使えそうです。セット物としてイメージしていたものより良い生地でした。
真田紐の三分紐は、軽快で個性的なお洒落を楽しむためのアイテムとして使えると思いました。