「羽織」を考える3 ~羽織の利用法II~


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前回は「華やかにする」ための羽織の使用例をご紹介しました。
今回はその逆で、「控えめにする」目的で羽織を使用した例です。

 

 

1.昭和30年代の黒羽織を着る

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宝尽し柄の紬のきもの。
小学生の頃には少し地味でしたが、
肩揚げをしてお稽古着にしていたお気に入りのきものです。

さすがに派手になり、単独ではとても着られません。

 

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朱色の面積が半分に減りました。
これなら何とか着られるのではないでしょうか……?

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今や着る人も少なくなった黒羽織と、
派手になって忘れられていた昭和の着物の取り合わせ。
ある意味個性的な着こなし? の完成です。

 

 

2.娘を引き立てて母らしさを演出する。

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20代前半から着ている訪問着。
今でも着ています。

 

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娘の「成人の日」。
写真館やパーティー会場までの付き添いをするにあたり、その上に羽織を着てみました。
母の箪笥に遺されていた無地の羽織です。

 

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きものは縦しぼ縮緬の辻が花。

 

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羽織も縮緬で加賀紋*がついています。
*加賀紋……しゃれ紋(お洒落感覚で用いられる紋)の通称。
加賀友禅風の草花紋が始まりだったところからその名があるという。

加賀紋があるからといって普通の紋のように格が上がるわけではありませんが、
少し改まった感じは出るかもしれません。

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一般に訪問着に羽織は着ないものですが、
振袖姿の娘の横に並ぶ時は無地の羽織を着た方が柄がぶつかることがなく、
良いような気がしました。

そして見た目だけでなく実用面での利点もあげると……

  • 成人の日当日、自分が支度をしてから娘の着付けをしたので、
    いつもより動いて着崩れてしまっても羽織を着てしまえば大丈夫!
    という安心感がありました。
  • 寒い日でしたが、外での活動もコートなしで大丈夫でした。
  • 着たままで室内に入ってもOKですし、
    誰かに挨拶する時も脱ぐ必要はないので、付き添いの母としては楽でした。

ちなみに、この着物の袖丈は羽織の袖丈より6cmほど長いのですが、
折って袖の中に入れて着ました。
着物の袖丈が多少長くても特に問題はありません。
(羽織の袖丈が長い場合はちょっと気になりますが……)

 

3.「羽織の利用法」まとめ

2回にわたり利用法をご紹介してきましたが、改めて羽織の利用価値を挙げてみましょう。

  1. 防寒着として暖かい
  2. コートと違い、室内でも着たままでよい
  3. 着崩れや帯結びをカバーしてくれる
  4. 装いを華やかにしてくれる
  5. 控えめな雰囲気を演出してくれる

以上です。

皆さんもさまざまなシーンで羽織を楽しんでみて下さい。

 


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