手入れ

虫干しを楽にする3つの方法

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皆さんはきものの虫干しを定期的にやっていますか?

大切なきものを永く愛用する為には、年に3回*の虫干しを……
(*年に3回とは:7~8月の土用干し・10~11月の虫干し・1~2月の寒干し)

なんて、私には無理です!

今日は、私がやっている「ちょこっと虫干し」のご紹介です。

 

 

一般的な虫干しの方法

まず、一般的に理想的とされる虫干しの方法をご紹介します。
(私にはハードルが高いですが出来る方は実行してみて下さい)

  1. 好天が続いた湿度の低い日、午前10時過ぎ位から開始します
  2. 部屋の窓を開けて換気をします
    部屋の角に扇風機を置いて空気の流れを良くするのも良いでしょう。
  3. 手を良く洗ってからきものをハンガー(できればきもの用)に掛けて吊るします
    部屋にロープを張り、そこに沢山のきものを掛けていくイメージですね。
    ハンガーにきものを掛ける際、ホコリや日焼けを防ぐ為にきものを裏返す方法もあります。(ただし、ハンガーに直接表生地が当たることに私は少し抵抗があります)
  4. 吊るしたきものを点検します
  5. たとう紙も干します
  6. 箪笥の中を掃除します
  7. 午後3時頃には全てのきものを畳みたとう紙に納めます。
  8. 防虫剤や防湿剤を新しくしてきものを納めて終了

以上が理想的な虫干しです。

1~8の中で、やはり7の「きものを畳む」作業が一番大変で、
皆さんが虫干しを敬遠する理由ですよね。

そこで…
「ちょこっと虫干し」をやってみましょう!

 

虫干しを楽にする「ちょこっと虫干し」

①湿度が高くない日ならいつでも、思いついた時に実行する

時期や時間は気にしない。

しまい込んである きものを出すことに意味があります!

②一度に出すきものは多くても5枚までにする

出し過ぎると後が大変です。
きもの1枚、帯一本でも立派な虫干しです。

③当日畳む時間がなければ翌日に持ち越す

もし翌日雨が降ってしまったら……
私は晴れるまで吊るしておきます。
その際はホコリよけの布をかけます。

きものをしまったままにするよりは、
箪笥から出してたたみ直すだけでも良いとされています。
ですから、完璧な条件でなくても干して畳むことこそきものの保存において重要なのです。

注意点

そんなわけで、気楽な虫干しをおすすめしているのですが、以下の3点に注意して下さい。

注意①
ホコリはカビの原因になるため、
干している間に箪笥の引き出しを外し、ハンドクリーナーなどで掃除して乾拭きする。

干す予定のないきものは、たとう紙ごと取り出して風通しの良い場所に、
なるべく紙等を敷いた上に置いておく。(箪笥から出すだけで風が通る)

注意②
色やけを防ぐ為、きものに日が当たらないようにする。
(蛍光灯も紫外線が出ているため、要注意)

注意③
畳む時はゆっくり丁寧にたたむ。
一度ついたシワはなかなか取れないため。
アイロンも注意が必要。

 

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最近の虫干し写真です。
湿度が低かった9月21日と10月17日に実家でおこないました。

両日とも翌日にしまいました。
部屋全体は使わずに風が通りやすく日が当たらない場所に干しています。
出番の少ない訪問着や振り袖、湿気で縮み易い縮緬の物を優先して干しました。

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私が使用しているきもの用ハンガーです。
日常的には、軽くて場所を取らない一番上の物が使いやすくて好きです。

下の二本は袖を伸ばして掛けられます。
そして二段階に伸ばせたり、洋服ハンガーに出来たりとそれぞれに便利な工夫がされています。

次回は畳む時と収納時の注意点、普段から出来る工夫などについてお話しますね。

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